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トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 白夜書房発行『KEIRINマガジン』11月号はトップ選手の豪華インタビュー特集! そしてナショナルチームへの厳しい問題提起も…


本日、10月9日(火)に『KEIRINマガジン』11月号が発売されました!


今月号は選手インタビュー特集! ダービー王の成田和也はじめ、浅井康太、新田祐大中川誠一郎などトップ選手が目白押し。
山崎芳仁が優勝を飾った第55回オールスター競輪(GI)や、西日本地区での初開催となったガールズケイリンin広島のレポート、各記念競輪の展望、また9月から始まった短期登録制度で来日した外国人選手たちの分析などもあります。
自転車競技のほうは、ロンドンパラリンピック自転車競技のレポートが、現地で取材した佐藤有子カメラマンの記事と写真で掲載されています。またプレ国体として東京で開催された第47回全国都道府県対抗自転車競技大会のレポートも。


今月号の主な内容を紹介すると…
★選手インタビュー…成田和也、浅井康太、新田祐大中川誠一郎林勇一、矢口啓一郎小倉竜二、三宅達也など
★ビッグレースドキュメント…山崎芳仁優勝の第55回オールスター競輪(GI)
★レポート…富山記念(GIII)、青森記念(GIII)、防府記念(GIII)など
★レース展望…千葉記念(GIII)、一宮記念(GIII)など
★企画物…ガールズケイリンin広島レポート、短期登録選手の分析など
★読み物…内林久徳氏の『Utchy Planet』、したらじゅん子氏の『ガンバレ競輪!!』、小嶋敬二選手の『KeiG corner』、内藤宣彦選手の『つぶやきコラム』など
自転車競技ロンドンパラリンピックレポート、第47回全国都道府県対抗自転車競技大会レポートなど


『KEIRINマガジン』は一般書店でも扱っていますが、もちろんAmazonでも購入できます!
http://www.amazon.co.jp/dp/B009DJGNGO


さて、タイトルにも書きましたが、今号では『敢えてリオに向けて書くべき事を書く』という記事で、ナショナルチームへの問題提起がされています。ロンドンオリンピックのトラック代表選考にまつわって起きた“出来事”についても触れられているのですが、私もだいぶ前にこの話を聞いた時は非常に大きなショックを受けました。ただ、オリンピックという晴れの舞台を控え、集中した時間を過ごす選手たちの心を乱すようなことは出来るだけ避けたいという配慮と、気持ちよく思い切ってレースを走ってきてほしいという思いから、このタイミングでの記事掲載となったようです。


重要な決定権や権限を持つ指導者の言動は、選手にとって大きな影響を与えます。極端に言えばたった一言で、最高のパフォーマンスを引き出すほど選手の気持ちを奮い立たせることも出来れば、逆に全てのモチベーションを奪ってしまうこともあります。もちろん様々な個性や考え方を持った人間同士が集まっているわけですから、性格レベルでの“合う、合わない”や、細かい部分での価値観の相違などもあって当然だと思うのですが、それでも最低限の信頼関係は絶対に必要です。指導者と選手で考えるなら、そこに信頼関係が成り立たなければ選手は指導者に自分の身を委ねることはできません。そうなるとその指導者の選択や決定を受け入れることは難しくなっていきます。


昨年、現トラックナショナルチームの体制が発足する際、すでにロンドンオリンピックの権利獲りが始まっていたのですが、これまでポイントを獲って貢献してきた選手たちの気持ちを置き去りにして、事を進めてしまったが故に、不信感を募らせた何人かの選手たちがチームを離れるという事態が起きました。チームは有能な選手を、一度に失ったのです。これも信頼関係をなおざりにした結果だったと言えます。
もちろん「選手におもねり、機嫌をうかがえばいい」ということでは全くありません。しかし、選手はロボットのように与えられたレースをただ無機質に走るわけではないのです。信念やプライド、目指すもの…、様々な思いを心に持って日々苦しいトレーニングを積み、ひとつひとつのレースに臨んでいます。そういう選手の気持ちに思いを馳せられなければ、仮にどんなに素晴らしい実績を持った指導者でも信頼関係を築くことは出来ないのではないでしょうか。


選手の声を公正に聞き入れ、改善していく環境を整えることが今のナショナルチームに必要なのではないかと感じます。
皆さんにもぜひこの『KEIRINマガジン』の記事をご一読いただき、一緒に考えていただければ幸いです。