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 トラックW杯参加資格にかかわるUCIポイントとランキング、日本人選手の7月15日現在の状況を集計! 男子短距離陣は危機的状況を打破できるか!?

今季からトラックW杯の参加条件が変更になり、日本チームも参加資格を獲得するため海外遠征を繰り返しているわけですが、そのW杯参加条件にかかわる、各選手のUCIポイント獲得数とランキングが7月15日付けでUCIサイトに発表されています。


♦W杯出場にかかわるUCIポイントとランキングの一覧「Eligibility Ranking」はこちら。
http://www.uci.html.infostradasports.com/asp/index.asp?PageID=19005&SportID=305&ClassID=1&GenderID=1&CompetitionCodeInv=1152&CompetitionID=26328&Detail=1&Ranking=1&All=0&TaalCode=2&StyleID=0&Cache=4


これはあくまで“1年間”という括りで集計されており、現在発表されているUCIポイントとランキングは2012年7月〜2013年7月15日までに行われた対象レースの集計です。最終的な集計の締め切りは9月10日なので、実際には2012年9月〜2013年9月10日までに行われた対象レースの集計によって、W杯の参加資格が決定します。例えば、現在発表されているUCIポイントの中には昨年8月に開催された全日本トラックのポイントも入っていますが、これは最終的には除外されることとなります。


また、W杯では種目により出場できる同一国籍の選手に上限が設けられていますので、同一国でこの上限を超える選手数が条件内のランキングに入っていたとしても、あくまで上限までの参加枠獲得となり、その空いた分は順次ランキングが繰り上がることとなります。例えばスプリントはランキング45位以内が条件ですが、一つの国から参加できる人数は4名まで。仮にA国の選手が5名ランキング45位以内に入っていたとしても、実際に出場できるのは4名で、空いた1名分の枠はその下のランキングから繰り上がるわけです。そのため、ランキングが45位以下でも種目別に必要なUCIポイントを獲得できていれば、繰り上がりで参加資格を得られる可能性はあります。とはいえ、かなり下位のランクでは、繰り上がれる可能性はほぼないと思いますが…。


7月15日付けの日本人選手のUCIポイントとランキングを抜き出してみました。対象は現在、強化指定に選ばれている選手のみでピックアップしています。


♦日本人選手のW杯出場にかかわるUCIポイントとランキング 7月15日現在
★男子スプリント 参加資格90P以上、ランキング45位以内
47位 河端朋之126P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は96P)
57位 菅田和宏107P(※昨年8月の全日本選手権27Pと、集計ミスと思われる「South Australian Track Challenge」の8Pを引くと実質99P)
82位 坂本貴史80P
99位 和田真久留60P
113位 中川誠一郎54P
128位 渡邉一成44P
233位 森山智徳17P
245位 早坂秀悟10P


★男子ケイリン 参加資格90P以上、ランキング36位以内
58位 稲毛健太109P(※昨年8月の全日本選手権3P含む。実質は106P))
69位 菅田和宏96P
89位 河端朋之78P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は48P)
93位 脇本雄太76P
95位 坂本貴史76P
115位 渡邉一成60P
119位 早坂秀悟56P
135位 中川誠一郎44P
209位 和田真久留27P(※昨年8月の全日本選手権27P含む。実質は0P)
260位 森山智徳17P


★男子オムニアム 参加資格90P以上、ランキング24位以内
7位 橋本英也154P
31位 窪木一茂90P


★男子1kmタイムトライアル 参加資格30P以上、ランキング条件なし
3位 稲毛健太193P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は163P)
109位 坂本貴史27P(※昨年8月の全日本選手権27P含む。実質は0P)
165位 和田真久留20P(※昨年8月の全日本選手権20P含む。実質は0P)


★男子ポイントレース 参加資格30P以上、ランキング条件なし
39位 橋本英也80P
127位 窪木一茂30P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は0P)


★男子スクラッチ 参加資格30P以上、ランキング条件なし
65位 一丸尚伍66P


★男子個人追抜き  参加資格30P以上、ランキング条件なし
34位 伊藤和輝73P


★女子スプリント  参加資格90P以上、ランキング45位以内
11位 前田佳代乃208P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は178P)
18位 中川諒子162P(※昨年8月の全日本選手権24P含む。実質は138P)
20位 加瀬加奈子157P
46位 石井寛子102P(※昨年8月の全日本選手権27P含む。実質は75P)


★女子ケイリン  参加資格90P以上、ランキング36位以内
9位 加瀬加奈子247P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は217P)
17位 前田佳代乃170P
18位 中川諒子167P(※昨年8月の全日本選手権27P含む。実質は140P)
52位 石井寛子87P(※昨年8月の全日本選手権22P含む。実質は65P)


★女子オムニアム 参加資格90P以上、ランキング24位以内
13位 塚越さくら137P
27位 上野みなみ90P


★女子500mタイムトライアル 参加資格30P以上、ランキング条件なし
21位 小島蓉子98P(※昨年8月の全日本選手権18P含む。実質は80P)
25位 前田佳代乃82P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は52P)
47位 加瀬加奈子59P(※昨年8月の全日本選手権27P含む。実質は32P)
87位 石井寛子26P
102位 中川諒子22P


★女子ポイントレース 参加資格30P以上、ランキング条件なし
17位 上野みなみ105P


★女子スクラッチ 参加資格30P以上、ランキング条件なし
46位 塚越さくら60P


★女子個人追抜き 参加資格30P以上、ランキング条件なし
3位 塚越さくら132P(※昨年8月の全日本選手権27P含む。実質は105P)
58位 上野みなみ30P(※昨年8月の全日本選手権30P含む。実質は0P)


以上となります。


やはり個人種目ではオリンピック種目であるスプリント、ケイリン、オムニアムの参加資格を最大数で確保したいところですが、現状では男子のスプリントとケイリンが少々厳しい状況になっています。今後の予定では日本人選手が参加する対象大会は7月27日からの全日本トラックのみ。ナショナル選手権は優勝でも30Pしか付与されず、渡邉一成選手や中川誠一郎選手などは個人種目への出場が赤信号状態と言えます。
今後の状況によっては、さらなる海外遠征も検討されているようですが、集計締め切りの9月10日まであまり時間がないことを考えると、どうなるのか気がかりです。