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 東京オリンピックでメダル獲得を目指す! 新田祐大が代表を務めるトラックチーム『Dream Seeker Racing Team』が発足


左から小林優香、浅井康太、新田祐大、和田真久留、野上竜太、シェーン・パーキンス Photo:Takenori WAKO


競輪の新田祐大選手が代表を務める、UCI登録のトラックチーム『Dream Seeker Racing Team』(ドリームシーカーレーシングチーム)が発足し、4月13日(水)に都内で記者発表会が行われました。


今季、チームに所属するメンバーは代表の新田選手を含め、浅井康太選手、小林優香選手、和田真久留選手、野上竜太選手、シェーン・パーキンス選手の6名。
代表の新田選手はチーム設立の趣旨を「ロンドンオリンピックに出場したときに、メダルを獲得できなかった悔しさ、世界の壁の厚さをとても感じた。そこからさらにオリンピックでメダルを取ることへの強い思いが湧いた。その中で、若い選手たちから東京オリンピックへの思いなどを聞く機会が増え、オリンピック経験者として自分がなにかしなければならないのではと考え、チーム発足に至った」と説明。そして、チームとして競技大会でのメダル獲得、次世代選手の育成、自転車競技の普及などを目標として挙げました。


この『Dream Seeker Racing Team』はUCIに登録されたトラックチームです。いわゆる「トレードチーム」と呼ばれており、日本ではこれまでJPCA(ジャパンプロフェッショナルサイクリストアソシエーション)チームのみでしたが、すでに設立が発表されている『シエルブルー鹿屋』と合わせ、今季は3チームが日本籍のUCIトラックチームとして存在することになります。
トレードチームは、W杯やクラス1、2、3などの国際トラック競技大会に出場可能ですが、世界選手権や大陸選手権などはナショナルチームしか出場できません。もともとトレードチームは、W杯などの大会は各チームごとに出場枠数に制限があるため、有力選手を多く擁する国などが、よりたくさんの選手を出場させる目的で立ち上げるケースが多く、JPCAチームなどはまさにそういう位置づけです。
今回の『Dream Seeker Racing Team』や『シエルブルー鹿屋』は、JCF主導で作られたわけではなく、あくまで独立したチームですが、もちろんJCFの認可を得てUCI登録のトラックチームとなっているので、基本的にはナショナルチームとの協力体制で“日本全体”の活躍を担っていくことになります。


チームが増えることで、これまでなかなか国際大会の出場機会を得られなかった選手にもチャンスが巡ってくる可能性があり、より多くの選手たちが競い合える環境につながることが期待されます。


では、各選手のコメントを簡単にご紹介します。


新田祐大

Photo:Takenori WAKO

「2012年にロンドンオリンピックに出場したが、メダルを獲得できなかった悔しさ、世界の壁の厚さをとても感じた。さらにオリンピックのメダルへの強い思いが湧いた。(ロンドンからの)4年間、日本が誇る競輪で結果を残して活躍し、日本一になることが世界でメダルを取ること、世界一になることへの第一歩だと考え頑張ってきた。その中で若手選手から日本のお家芸であるチームスプリントの復活や東京オリンピックへの思いなどを聞く機会が増え、オリンピアンとして自分がなにかしなければならないのではないかと考え、チームを発足した」


★浅井康太

Photo:Takenori WAKO

自転車競技を始めるきっかけは北京オリンピック銅メダリストの永井清文選手の影響。5年くらい前まではナショナルチームで走り、世界を回ってメダルを獲得する経験もした。今、この歳になってもう一度自転車競技をやりたい、世界を回りたいという気持ちになり、また東京オリンピックで活躍してくれる選手を一人でも多く生むために自分もこのチームに所属し、(後輩たちに)自分の経験を伝えたいと思った」


★小林優香

Photo:Takenori WAKO

「自転車を始めたときからオリンピックに出たいという思いが強かった。競輪学校在学中に世界選手権を経験し、世界との差を痛感した。もう少し準備期間が必要だと考え、去年一年間は自分からナショナルチームを辞退したが、もう一度オリンピックという舞台を目指したいと思い始めたときに新田さんから話をいただき、東京オリンピックを目指したいと思い、このチームに参加した。自分は今、ガールズケイリンではトップに立っているが、まだまだ女子の競技人口は少なく、自分が競輪と自転車競技を頑張ることで、もっと(女子の自転車競技を)広めていきたい」


★和田真久留

Photo:Takenori WAKO

「僕が自転車競技を始めるきっかけは中学生の頃に見た、アテネオリンピックでのチームスプリント銀メダル獲得の瞬間だった。それから10年以上が経ち、自分がナショナルチームに入り、そういう立場になったときにメダルを獲得したいという気持ちが強くなった。4年後には東京オリンピックが迫っている。そこで確実にメダルを取りにいくことを目標にこのチームに入った」


★野上竜太

Photo:Takenori WAKO

「僕も自転車競技を始めたきっかけはオリンピックでのメダル獲得を見てだった。東京オリンピックが決まったことは日本のスポーツ界全体にとってのチャンスだと思う。東京オリンピックの舞台に立つことを目標に掲げ、それを達成することによって日本国内での自転車競技のレベルや知名度を上げられれば。このチームの活動のひとつである、若い選手の育成の中心人物となって頑張っていければと思う」


★シェーン・パーキンス

Photo:Takenori WAKO

「今回このチームに入るチャンスをいただき光栄に思う。自分自身が2012年の東京オリンピックを目指すとともに、(自分のこれまでの経験をアドバイスするなどで)チームに貢献できればと考えている」