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トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 2016全日本選手権オムニアムフォトレポート Part 1

2016全日本自転車競技選手権オムニアムが、11月19日(土)〜20日(日)の2日間に渡り、伊豆ベロドロームで開催されました。


今年は大会直前の10月に、オムニアムの大幅なルール変更がUCIより発表され、今大会はその改正されたルールで行われました。
最も大きな変更点は、これまで2日間で6種目(スクラッチ、個人追抜き、エリミネーション、フライングラップ、タイムトライアル、ポイントレース)行われていた競技が、1日で4種目(スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレース)となったこと。この4種目にはタイム系種目はなく、すべてゲーム系種目で構成され、これまでになかった新種目としてテンポレースが加えられています。


今回は男子の出場人数が多く、男子のみ初日の19日(土)に予選が行われました。予選は2組に分かれてのポイントレース(15km)で争われ、各組上位10名ずつ計20名が翌日の本戦に出場となります。
有力どころはほぼ通過となりましたが、強化指定組では原田裕成選手(愛三工業レーシングチーム)がラップダウンでレースを降ろされ、まさかの予選落ち。原田選手を含め、11月上旬にヨーロッパで行われたW杯第1戦、第2戦と連戦で遠征に参加していたメンバーにとっては帰国直後の大会とあり、コンディショニング的には難しい部分もあったかもしれません。


また、今大会は男子ではリオオリンピック代表の窪木一茂選手、2013年大会優勝の橋本英也選手、女子ではリオオリンピック代表の塚越さくら選手が不参加となっています。


では、だいぶ遅くなってしまいましたが、2016全日本オムニアムのレポートを写真たっぷりでお伝えしたいと思います!
まずはPart 1として、1種目めのスクラッチと2種目めのテンポレースを振り返ります。


◎ I. スクラッチ
★女子 30laps(7.5km)


女子は11名が出走し、1種目めのスクラッチがスタート  Photo:Takenori WAKO



高校生で初優勝を果たした昨年大会に続き、2連覇を狙う梶原悠未(筑波大学)。直前のW杯での活躍も大きな話題となった Photo:Takenori WAKO



W杯第1戦スクラッチ、第2戦ポイントレースと連続で銀メダルを獲得し、勢いに乗る上野みなみ(CIEL BLEU鹿屋) Photo:Takenori WAKO



昨年大会3位の鈴木奈央(JPCU静岡)は10月の国体で落車し、しばらく休養していたが、今大会が復帰戦 Photo:Takenori WAKO



大きな動きがないまま、淡々とレースが進んでいく中、終盤に入った残り8周でアタックした古山稀絵(日本体育大学)。残り5周で集団に戻る Photo:Takenori WAKO



残り3周に入って飛び出したのは高田奈生(鹿屋体育大学) Photo:Takenori WAKO



残り1周。鈴木を先頭とした集団が逃げる高田を追う。梶原は2番手の絶好の位置に Photo:Takenori WAKO



集団が高田を捕まえると、最終バックから満を持して梶原がスパート。一気に後続を引き離し、梶原が1着でゴール Photo:Takenori WAKO


1種目めを終え、1位梶原悠未40p、2位中村妃智38p、3位古山稀絵36p、4位上野みなみ34p、5位鈴木奈央32p、6位橋本優弥30p…と続く。


★男子 40laps(10km)


昨年大会では窪木、橋本を抑えて優勝を手にした小林泰正(日本体育大学)。今年も優勝候補の一人 Photo:Takenori WAKO



昨年2位の一丸尚伍(ブリヂストンサイクリングチーム)。W杯遠征組だけにコンディションが気がかり Photo:Takenori WAKO



予選を勝ち上がった20名が出走し、1種目めのスクラッチが始まった Photo:Takenori WAKO



決定的な動きがないまま、最終盤の残り3周で山下祥平(日本体育大学)がアタック Photo:Takenori WAKO



残り1周へと向かうホーム。逃げる山下を追いかける集団 Photo:Takenori WAKO



山下を捕まえ、集団のまま最後の直線へ Photo:Takenori WAKO



スプリント勝負を制したのは安田京介(京都産業大学) Photo:Takenori WAKO


1種目めを終え、1位安田京介40p、2位一丸尚伍38p、3位原井博斗36p、4位小林泰正34p、5位松本憲斗32p、6位中村龍太郎30p、7位今村駿介28p…と続く。


◎ II. テンポレース
★女子 30laps(7.5km)


新種目テンポレース。スタートから5周回以降は毎周がスプリント周回となり、1着の選手のみ1点を付与。ラップした場合は、ラップした選手全員に4点が付与され、順位は得点数の多い順となる。同点の場合は、ゴール着順の早い順に決まる Photo:Takenori WAKO



来季から海外のロードチームで活動することを発表した吉川美穂 Photo:Takenori WAKO



11回めのスプリント周回で1着を取った梶原がそのまま飛び出すと、すかさず上野も反応。さらに二人を追走した鈴木と中村妃智(日本体育大学/日本写真判定)が合流し、4名の逃げができる。4名でのポイントの取り合いとなるが、梶原が中心となってポイントを重ねていく Photo:Takenori WAKO



残り10周を切って、先行4名の中から鈴木と中村が遅れ、梶原と上野の一騎打ち状態に。交互にポイントを取り合う展開となるが、中盤でポイントを稼いだ梶原が1種目めに続き、2種目めも1位を獲得。上野は2位に Photo:Takenori WAKO



後続のメンバーはほとんど得点差がないため、ゴール着順で少しでも上を狙う争いに Photo:Takenori WAKO


2種目終え、暫定総合は2種目連続1位の梶原悠未が80pで首位をキープ、2位には上野みなみが72pで浮上し、以下は3位の鈴木奈央68p、4位古山稀絵68p、5位橋本優弥64p、6位中村妃智64p…と僅差。


★男子 40laps(10km)

男子も2種目め、テンポレースがスタート Photo:Takenori WAKO



序盤に逃げてポイントを取った今村駿介(中央大学)は、この種目で3位に。エリートに上がって初参戦となったW杯のオムニアムでは苦い思いも味わったが、国内大会ではどこまで戦えるか Photo:Takenori WAKO



代わる代わる選手が飛び出し、ポイントが分散する中、中盤に逃げた近谷涼(マトリックスパワータグ)と中村龍太郎(イナーメ信濃山形) Photo:Takenori WAKO



終盤には倉林巧和(日本体育大学)、小林泰正、松本憲斗(鹿屋体育大学)の3名の逃げができる Photo:Takenori WAKO



残り10周を切った最終盤、小林と松本が逃げ続け得点を重ねる。最終的に松本が1位、同点で2位に小林となった Photo:Takenori WAKO



男子も各選手の得点差があまりないため、後続はゴールの着順を争う Photo:Takenori WAKO


2種目終え、暫定総合は松本憲斗が72pでトップに立ち、2位は同点72pで小林泰正が追いかける。女子同様、男子も以降は3位安田京介66p、4位今村駿介64p、5位中村龍太郎58p、6位近谷涼56p、7位原井博斗54p…と僅差の状態。


3種目めエリミネーション、最終種目ポイントレースはPart 2に続きます!