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 2017全日本選手権トラックレースフォトレポート 男女ケイリン編

2017全日本選手権トラックフォトレポート。今回は初日に行われた男女ケイリンです!
女子は午前中に1回戦が行われ、午後に決勝、男子は午前中に1回戦、午後から敗者復活戦と1/2決勝、そして決勝が行われました。


★女子ケイリン
8名出走。
1回戦は4名ずつ2組行われ、各組上位3名が決勝へ進みます。
1回戦1組の結果は1着前田佳代乃選手、2着太田りゆ選手、3着西島叶子選手、4着松本詩乃選手。2組は1着小林優香選手、2着岡本二菜選手、3着石井貴子選手、4着阪本ほのか選手。
以上により決勝は前田選手、太田選手、西島選手、小林選手、岡本選手、石井選手の6名で争われることに。


決勝はペーサーの後位となった石井選手が流しながら先行する形で進みますが、残り1周のホームで最後尾から一気に小林選手が先頭に上がると、すかさず前田選手が追走、小林選手の番手にはまります。最終1センターは小林選手を先頭に前田選手、石井選手、4番手は岡本選手と太田選手が並走状態で続きますが、バックを過ぎると小林選手と前田選手が後続を引き離し、優勝の行方はこの2選手に絞られる形に。最終的に逃げ切った小林選手がマッチレースを制して優勝、前田選手は届かず2着、3着には後方から上がってきた太田選手、4着西島選手、5着石井選手、6着岡本選手という結果になりました。


優勝した小林選手はケイリンでは全日本初タイトル。決勝での先行策はナショナルチームの短距離ヘッドコーチ、ブノワ・ベトゥコーチのアドバイスもあったようですが、ぴったり後ろについていた前田選手に差させず、1周逃げ切るあたりはやはり力のあるところを存分に見せてくれたという印象です。
小林選手は共同インタビューでも東京オリンピックへの思いを語っていましたが、オリンピックへのモチベーションは本当に高く、まずは秋からのW杯参戦を目指し、ポイント取りのために海外遠征に参加する予定とのこと。世界で苦戦を強いられている日本女子短距離勢ですが、小林選手を起爆剤になんとか巻き返しを期待したいところです!



勝戦がスタート Photo:Takenori WAKO



周回の並びは石井、岡本、西島、太田、前田、小林 Photo:Takenori WAKO



残り2周半でペーサーが退避、石井が先頭をキープしたまま残り2周へ Photo:Takenori WAKO



残り1周半。最後尾の小林が動きはじめると、前田もすかさず反応 Photo:Takenori WAKO



残り1周のホーム。小林が一気に叩いて先頭に上がる Photo:Takenori WAKO



最終バックに入ると先頭の小林、追走の前田が後続を引き離す Photo:Takenori WAKO



前田が猛追するも届かず、小林が逃げ切って優勝 Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 小林優香(JPCA・Dream Seeker)
2位 前田佳代乃(京都・京都府自転車競技連盟)
3位 太田りゆ(JPCA・JPCU埼玉) 


★男子ケイリン
22名出走。
1回戦は4組行われ、各組上位2名と敗者復活戦の勝者が1/2決勝へ。
準決勝となる1/2決勝は1組が1着深谷知広選手、2着浅井康太選手、3着照井拓成選手、2組が1着坂井洋選手、2着早坂秀悟選手、3着松岡辰泰という結果になり、決勝はこの6名で争われることに。
決勝は残り2周から深谷選手が先行、番手に浅井選手が入ります。残り1周のホームで早坂選手が深谷選手を叩いて先頭に上がろうとしますが、深谷選手も譲らず、並走状態に。最終バックで早坂選手が失速し、深谷選手がそのまま押し切って1着、番手の浅井選手が2着、3着には坂井選手、4着早坂選手、5着照井選手、6着松岡選手。


2009年にスプリントで全日本のタイトルを取っている深谷選手ですが、その後競技を離れ、ケイリンでのタイトルは今回が初。この全日本出場に先立って、新田祐大選手が立ち上げたUCIトラックチーム「ドリームシーカー」に所属し、競技への復帰を表明した深谷選手。
今回の優勝は「ナショナルチームのトップメンバーがいない中でのことなので」と、至って冷静でしたが、深谷選手の存在がナショナルチームのメンバーにどう影響を及ぼすのか、ちょっと気になるところ。深谷選手の“本気度”はまだなんとも推し量れないのですが、今後の動向が楽しみなのは間違いありません!



1/2決勝第1組。深谷選手が先行逃げ切りで1着。2着浅井選手、3着照井選手(岩手・日本大学) Photo:Takenori WAKO



1/2決勝第2組。先行した早坂選手を最終バックで捲った坂井選手が1着。2着早坂選手、3着松岡選手(熊本・日本体育大学) Photo:Takenori WAKO



勝戦がスタート Photo:Takenori WAKO



周回の並びは照井、早坂、深谷、浅井、坂井、松岡 Photo:Takenori WAKO



残り2周のホーム。深谷が先頭に上がる Photo:Takenori WAKO



残り1周半。先頭の深谷の番手で照井と浅井が並走状態になるも、ここは浅井が取り切る Photo:Takenori WAKO



残り1周のホーム。先行する深谷を外から早坂が強襲 Photo:Takenori WAKO



うまくあわせ、早坂を前に出させない深谷。並走状態の早坂は最終バックで失速 Photo:Takenori WAKO



2周逃げ切った深谷が優勝。巧みな立ち回りの浅井がきっちり2着に入り、ドリームシーカー勢がワンツー Photo:Takenori WAKO



1回戦からオール1着で優勝を飾った深谷 Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 深谷知広(JPCA・Dream Seeker)
2位 浅井康太(JPCA・Dream Seeker)
3位 坂井洋(栃木・日本大学)