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 2017全日本選手権トラックレースフォトレポート 男子スプリント編

2017全日本選手権トラックフォトレポート。
10回に渡ってお届けしてきた全日本トラックのレポートも、ついに今回が最終回となりました。
トリを飾るのは男子スプリントです!


★男子スプリント
19名出走。
上位8名が1/4決勝へ進む予選(200mフライングタイムトライアル)は、1位和田真久留選手10.376、2位早坂秀悟選手10.482、3位中川誠一郎選手10.487、4位雨谷一樹選手10.512、5位坂井洋選手10.604、6位小笹隼人選手10.675、7位小原佑太選手10.715、8位中野慎詞選手10.73。
1/4決勝1組の和田選手と中野選手の対戦は和田選手が勝利、2組の早坂選手と小原選手の対戦は早坂選手が勝利、3組の中川選手と小笹選手の対戦は中川選手が勝利、4組の雨谷選手と坂井選手の対戦は3本目までもつれますが、坂井選手が勝利。勝ち上がった4選手は1/2決勝へ。
準決勝となる1/2決勝1組目は和田選手と坂井選手の対戦。ここは和田選手がストレートで坂井選手を下しますが、2本目でブルーバンド走行の警告がつきます。早坂選手と中川選手の対戦となった2組目は、2本とも先行勝負に出た早坂選手が勝利をあげました。この結果、1-2位決定戦は和田選手と早坂選手、3-4位決定戦は中川選手と坂井選手の対戦に。
表彰台をかけた3-4位決定戦はオリンピアンの中川選手が力を見せつけ、ストレートで坂井選手を退けての勝利。
どちらが勝っても全日本初優勝となる和田選手と早坂選手の1-2位決定戦は、1本目は和田選手が取り、2本目は早坂選手が取ります。しかし、この2本目で和田選手に再びブルーバンド走行の警告がつき、警告が2回となった和田選手は失格となってしまいました。これにより早坂選手の優勝が決定。


この幕切れには優勝となった早坂選手もちょっと残念そうな表情をしていたのですが、2本目では上がりの一番タイムを出したこともあり、3本目も十分戦えるという早坂選手の自信の現れでもあったと感じます。
早坂選手はもともとスプリントを主戦場とするタイプではなく、1kmタイムトライアルに強いこだわりを持つ選手なのですが、初タイトルがその1kmではなく、スプリントというところに本人も苦笑い。それでも、「ナショナルチームに入ったばかりの頃は、中川さんや和田くんにはスプリントでは全く敵わなかった」と言い、それが2人に勝利し、優勝を手にしたことはやはり感慨深い様子でした。
和田選手の失格という結果はとても残念で、本人も痛恨だと思うのですが、今季もW杯など国際大会での活躍を期する和田選手だけに、頑張ってほしいと思います!



今年のジュニアアジア選手権で優勝している注目の梶原海斗(福岡・祐誠高校)は10.775で予選10位となり、本戦には進めず Photo:Takenori WAKO



昨シーズンはW杯にも出場した堀航輝(香川・鹿屋体育大学)だが、10.749で予選9位。惜しくも本戦進出を逃した Photo:Takenori WAKO



予選8位の中野慎詞(岩手・紫波総合高校)。タイムは10.730で、高校生で唯一予選を突破 Photo:Takenori WAKO



予選7位の小原佑太。タイムは10.715 Photo:Takenori WAKO



2014年デビューの競輪選手、全日本は初出場の小笹隼人が予選6位。タイムは10.675 Photo:Takenori WAKO



予選5位の坂井洋。タイムは10.604 Photo:Takenori WAKO



予選4位の雨谷一樹。タイムは10.512 Photo:Takenori WAKO



リオオリンピック後は競技から離れていた中川誠一郎が予選3位。タイムは10.487 Photo:Takenori WAKO



予選2位の早坂秀悟。タイムは10.482 Photo:Takenori WAKO



ドリームシーカーで出場の和田真久留が予選1位。タイムは10.376 Photo:Takenori WAKO



1/4決勝1組の和田対中野。2本とも先行勝負で挑んだ中野だが、ここは力に勝る和田がストレートで勝利 Photo:Takenori WAKO



1/4決勝2組の早坂対小原も、ストレートで早坂が勝利をあげる Photo:Takenori WAKO



競輪選手同士の対戦となった1/4決勝3組の中川対小笹は、経験豊富な中川が勝利 Photo:Takenori WAKO



1/4決勝4組の雨谷対坂井。1本目は雨谷が取るも、2本は先行した雨谷を追い込んだ坂井が取り、勝負は3本目へ。再び先行策に出た雨谷に、ゴールは際どい争いとなるも、僅差で坂井が差し切って勝利 Photo:Takenori WAKO



1/2決勝1組の和田対坂井。前日のケイリンでも3位に入り、1/4決勝でナショナルメンバーの雨谷を破って勢いに乗る坂井だが、ここは和田もうまくレースを運び、1本目は和田の先行逃げ切りで勝利 Photo:Takenori WAKO



2本目も和田が先に駆け、そのまま押し切って先着。まずは和田が1-2位決定戦に名乗りをあげた Photo:Takenori WAKO



1/2決勝2組の早坂対中川。予選のタイムはほぼ同じという2人の対戦、1本目は早坂が先行で逃げ切る Photo:Takenori WAKO



2本目は先行策に出た中川を早坂が追い込んで勝利。全盛期のコンディションではないとはいえ、歴戦の猛者中川をストレートで下した早坂の好調ぶりがうかがえる Photo:Takenori WAKO



3-4位決定戦は中川対坂井。坂井が大金星をあげるか、それとも中川が意地を見せるか Photo:Takenori WAKO



1本目は追い込み、2本目は先行と巧みなレース運びの中川がここは貫禄の勝利で3位を手にした Photo:Takenori WAKO



1-2位決定戦は和田と早坂の対戦。どちらが勝っても初優勝となる Photo:Takenori WAKO



1本目は和田が先行で勝利 Photo:Takenori WAKO



2本目は長い並走状態から際どいゴール勝負となり、外の早坂が競り勝って先着。和田と早坂が1本ずつ取るも、このレースで和田に2本目の警告がつき、和田は失格。早坂の優勝が決まった Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 早坂秀悟(JPCA・JPCU宮城)
3位 中川誠一郎(JPCA・JPCU熊本)