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 2017-2018トラックW杯第2戦マンチェスター大会結果まとめ。日本勢は女子団体追抜で銅メダル獲得!


女子団体追抜で銅メダルに輝いた日本チーム Photo:Takenori WAKO


11月10日〜12日の日程で開催された、2017-2018トラックW杯第2戦マンチェスター大会。
だいぶ遅くなってしまいましたが、全種目の結果まとめです。


日本勢は今回、女子団体追抜の銅メダル獲得に大いに沸きましたが、ほかにも男子ケイリン新田祐大選手が決勝進出を果たし5位、女子オムニアムの梶原悠未選手が6位、女子スクラッチの鈴木奈央選手6位、女子ケイリンの小林優香選手9位など、いくつかの種目で上位の成績を残すことができました。


そんな日本勢の結果を中心に大会を振り返ります!(3日間を1つの記事にまとめたのでかなり長いです)


◎初日
★男子チームスプリント
14チームが出走。日本からはJPCとドリームシーカーの2チームが出場。
上位8チームが1回戦進出となる予選はドリームシーカーが44秒301で10位、JPCは1走の雨谷一樹選手が全体の3位と気を吐きますが、最終的に44秒533で11位となり、両チームとも1回戦進出はなりませんでした。
1回戦の結果から、1-2位決定戦は予選3位のドイツと予選4位のBeat Cycling Clubの対戦となり、ドイツが優勝。予選1位オランダと予選2位イギリスの対戦となった3-4位決定戦はオランダが勝利。



11位JPC(雨谷一樹・河端朋之・脇本雄太) Photo:Takenori WAKO



10位ドリームシーカー(長迫吉拓・新田祐大深谷知広) Photo:Takenori WAKO



優勝のドイツ Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 ドイツ 43.095
2位 Beat Cycling Club(オランダ) 43.542
3位 オランダ 43.426
10位 ドリームシーカー(長迫吉拓・新田祐大深谷知広) 44.301
11位 JPC(雨谷一樹・河端朋之・脇本雄太) 44.533


★女子チームスプリント
16チームが出走。日本からの出場ありません。
予選・1回戦の結果から、1-2位決定戦は予選1位のドイツと予選2位のロシアの対戦となり、ドイツが優勝。予選3位のオランダと予選5位のHoly Brother Cycling Teamの対戦となった3-4位決定戦は、Holy Brother Cycling Teamが勝利。



優勝のドイツ Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 ドイツ 32.382
2位 ロシア 33.151
3位 Holy Brother Cycling Team(中国) 33.202


★女子オムニアム
日本からは梶原悠未選手が出場。
梶原選手はスクラッチ11位、テンポ4位、エリミネーション13位となり、3種目を終えて暫定6位で最終種目のポイントレースを迎えます。ポイントレースでは8ポイントを獲得しますが、順位は変わらず6位でフィニッシュ。梶原選手はW杯では2016年の第1戦グラスゴー大会以来のシングルリザルト獲得となっています!
優勝は第1戦で2位に入ったJennifer VALENTE(アメリカ)。



6位に入った梶原選手 Photo:Takenori WAKO



優勝のJennifer VALENTE(アメリカ) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Jennifer VALENTE(アメリカ) 139p
2位 Katie ARCHIBALD (イギリス) 134p
3位 Amalie DIDERIKSEN(デンマーク) 120p
6位 梶原悠未(日本) 78p


★女子スクラッチ
日本からは鈴木奈央選手が出場。
予選はなく、決勝のみで18名が出走。残り10周を切ってホンコンチャイナとドイツが逃げる展開に。2選手はゴール直前まで粘りますが、寸前で集団につかまり、1着に入ったのはRachele BARBIERI(イタリア)。2着には逃げたYANG Qianyu(ホンコンチャイナ)が残っています。鈴木選手は後方から追い込み6着!



残り1周。後方から追い上げる鈴木選手 Photo:Takenori WAKO



ゴール直前で逃げるホンコンチャイナとドイツに集団が迫る。優勝は大外から突っ込んできたRachele BARBIERI(イタリア) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Rachele BARBIERI(イタリア)
2位 YANG Qianyu(ホンコンチャイナ)
3位 Jolien D'HOORE(ベルギー)
6位 鈴木奈央(日本)


★男子スクラッチ
日本からの出場はありません。
予選はなく、決勝のみで24名が出走。10名がラップに成功するなか、優勝はNikita PANASSENKO(カザフスタン)。



優勝はNikita PANASSENKO(カザフスタン) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Nikita PANASSENKO(カザフスタン
2位 Jonathan MOULD(Wales
3位 Wim STROETINGA (オランダ)


◎2日目
★男子スプリント
日本からは脇本雄太選手が出場。
上位28名までが通過となる予選、脇本選手は10秒038で24位となり、1/16決勝進出を決めます。1/16決勝では予選9位のVasilijus LENDEL(リトアニア)と対戦した脇本選手ですが、勝ち上がることはできず、ここで敗退。
1-2位決定戦はHarrie LAVREYSEN(オランダ)とMateusz RUDYK(ポーランド)の対戦となり、LAVREYSENが優勝。
3-4位決定戦はマシュー・グレッツアー(オーストラリア)とマティエス・ブフリ(Beat Cycling Club)の対戦でしたが、1/2決勝で落車したブフリはレースを棄権し、グレッツアーが不戦勝となっています。



予選は24位の脇本選手 Photo:Takenori WAKO



1/16決勝で敗退となった Photo:Takenori WAKO



1-2位決定戦を制したHarrie LAVREYSEN(オランダ)が優勝 Photo:Takenori WAKO



1/2決勝で落車したブフリ選手は3-4位決定戦を棄権 Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Harrie LAVREYSEN(オランダ)
2位 Mateusz RUDYK(ポーランド
3位 Matthew GLAETZER(オーストラリア)
24位 脇本雄太(JPC)


★女子ケイリン
日本からは小林優香選手、前田佳代乃選手、太田りゆ選手が出場。
2着権利の1回戦は3選手とも着外となり、敗者復活戦へ。1着権利の敗者復活戦では小林選手と前田選手がともに1着で2回戦進出を決めますが、太田選手は3着で敗退となります。
2回戦では第1ヒートの前田選手が6着、第2ヒートの小林選手は3着入線するも降格を取られ、両選手とも決勝進出はならず。
7-12位決定戦では小林選手が3着、前田選手が6着でそれぞれ最終順位を9位、12位としてレースを終えました。
1-2位決定戦は落車のアクシデントも起きましたが、2戦連続でクリスティナ・フォーゲル(ドイツ)が優勝を飾っています。



1回戦敗退の太田選手 Photo:Takenori WAKO




7-12位決定戦。残り2周 Photo:Takenori WAKO



ゴール。小林選手が3着、前田選手が6着となる Photo:Takenori WAKO



決勝を制したのはクリスティナ・フォーゲル(ドイツ) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 VOGEL Kristina(ドイツ)
2位 Shanne BRASPENNINCX (オランダ)
3位 Laurine VAN RIESSEN (Matrix Pro Cycling)
9位 小林優香(ドリームシーカー)
12位 前田佳代乃(JPC)
17位 太田りゆ(日本)


★男子オムニアム
日本からは今村駿介選手が出場。
今村選手は1種目めのスクラッチで6位と好スタートを切りますが、テンポ21位、エリミネーション18位と大きな着が続いてしまい、3種目を終えて暫定15位で最終種目のポイントレースを迎えます。ポイントレースでは得点を加えることはできず、最終的に15位のままレースを終えました。
優勝はBenjamin THOMAS(フランス)。



15位となった今村選手 Photo:Takenori WAKO



優勝はアルカンシェルをまとうBenjamin THOMAS(フランス) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Benjamin THOMAS(フランス) 151p
2位 LARSEN Niklas(デンマーク) 140p
3位 Albert TORRES BARCELO(スペイン) 125p
15位 今村駿介(日本) 37p


★男子団体追抜
15チームが出走。日本からの出場ありません。
初日に予選と1回戦が行われ、2日目に決勝が行われました。予選・1回戦の結果から、1-2位決定戦は予選1位のイギリスと予選2位のデンマークの対戦となり、優勝は地元のイギリス。予選4位のフランスと予選5位のTeam KGF(イギリス)の対戦となった3-4位決定戦はフランスが勝利。



優勝のイギリス Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 イギリス   3:55.847
2位 デンマーク  4:01.535
3位 フランス   3:57.298


★女子マディソン
17チームが出走。日本からは梶原悠未選手と古山稀絵選手が出場。
日本は得点には絡めなかったものの、12位で完走。優勝は僅差でベルギーに競り勝ったイギリス。



12位となった日本 Photo:Takenori WAKO



優勝のイギリス Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 イギリス 32p
2位 ベルギー 30p
3位 イタリア  9p
12位 日本(梶原悠未・古山稀絵) 0p


★女子500mタイムトライアル
13名出走。日本からの出場はありません。
予選上位8名が決勝に進出。Daria SHMELEVA(ロシア)が僅差で Miriam WELTE(ドイツ)を抑えて優勝。



優勝のDaria SHMELEVA(ロシア)



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Daria SHMELEVA(ロシア) 33.613
2位 Miriam WELTE(ドイツ) 33.634
3位 STARIKOVA Olena(ウクライナ) 33.825


◎3日目
★男子ケイリン
日本からは新田祐大選手、河端朋之選手が出場。
2着上がりの1回戦は新田選手5着、河端選手3着で両選手とも敗者復活戦に回ります。1着上がりの敗者復活戦は新田選手が1着で2回戦進出を決めますが、河端選手は惜しくも2着で敗退となりました。
2回戦第2ヒートに出走した新田選手は3着に入り、見事決勝進出を果たします。決勝では新田選手は5着となり、昨年のW杯第1戦以来のシングルリザルトを獲得。
優勝は第1戦に続いてマティエス・ブフリ(Beat Cycling Club)。



河端選手は敗者復活戦で2着となり2回戦進出はならず Photo:Takenori WAKO



勝戦。残り1周 Photo:Takenori WAKO



追い上げをはかりたい新田選手 Photo:Takenori WAKO



ゴール! 前日のスプリントでの落車をものともせずブフリ選手が優勝 Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Matthijs BUCHLI(Beat Cycling Club) 
2位 Andrii VYNOKUROV(ウクライナ
3位 Juan PERALTA GASCON(スペイン)
5位 新田祐大(ドリームシーカー)
13位 河端朋之(JPC)


★女子スプリント
日本からは前田佳代乃選手と太田りゆ選手が出場。
上位28名までが通過となる予選は、前田選手が11秒299で15位、太田選手が11秒459で25位となり、両選手とも1/16決勝へ進出。
1/16決勝では太田選手はOlena STARIKOVA(ウクライナ)に敗れて敗退となりますが、前田選手はNicky DEGRENDELE (ベルギー)に勝利し、1/8決勝へ駒を進めます。
続く1/8決勝でアナスタシア・ボイノワ(ロシア)と対戦した前田選手は敗れ、ここで敗退。
優勝はクリスティナ・フォーゲル(ドイツ)。フォーゲルはこれで第1戦同様3冠達成。3位には3本目までもつれるも、Shanne BRASPENNINCX(オランダ)に勝利したボイノワが入っています。



予選15位の前田選手 Photo:Takenori WAKO



太田選手は予選25位 Photo:Takenori WAKO



1/16決勝では前田選手が勝利をあげた Photo:Takenori WAKO



優勝はクリスティナ・フォーゲル(ドイツ) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Kristina VOGEL(ドイツ) 
2位 Laurine VAN RIESSEN(Matrix Pro Cycling)
3位 Anastasiia VOINOVA(ロシア)
15位 前田佳代乃(JPC)
25位 太田りゆ(日本)


★男子1kmタイムトライアル
22名が出走。日本からは深谷知広選手が出場。
上位8名が決勝に進出する予選は、深谷選手は1分02秒260で13位となり、決勝進出はならず。
予選で唯一1分を切るタイムを叩き出し、決勝でも1分フラットをマークしたマシュー・グレッツアー(オーストラリア)が優勝。



13位の深谷選手 Photo:Takenori WAKO



優勝のマシュー・グレッツアー(オーストラリア) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Matthew GLAETZER(オーストラリア)1:00.081
2位 Eric ENGLER(Team Brandenburg) 1:01.085
3位 Callum SKINNER(100%Me) 1:01.161
13位 深谷知広(ドリームシーカー) 1:02.260


★男子マディソン
日本からの出場はありません。
18チームが出走。デンマークとフランスが同点ながら、ゴール着順でデンマークが優勝。



優勝のデンマーク



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 デンマーク 46p
2位 フランス  46p
3位 ポーランド 37p


★女子団体追抜
12チームが出走。日本からは中村妃智選手、鈴木奈央選手、橋本優弥選手、梶原悠未選手、古山稀絵選手が出場。
2日目に予選、最終日に1回戦と決勝が行われました。
上位8チームが1回戦進出となる予選は、日本(中村・橋本・梶原・古山)は4分27秒329の日本新記録をマークし、3位。上位での予選突破となります。翌日の1回戦ではメンバーを入れ替えて予選2位のイタリアとの対戦に臨んだ日本(鈴木・橋本・梶原・古山)は、敗れたもののタイム(4分28秒377)で3-4位決定戦進出を果たしました。
3-4位決定戦の相手は予選5位のドイツ。予選、1回戦ともにタイムでは日本が上回っています。銅メダルをかけた戦いに日本は再び予選のメンバーに入れ替えて臨み、ドイツに勝利。見事銅メダル獲得となりました! W杯での団体追抜のメダル獲得は、日本勢にとって男女通じて初となります。
1-2位決定戦はイギリスとイタリアの対戦となり、イギリスが優勝を飾りました。



予選。これまでの日本記録を7秒も縮めるタイムを叩き出し、堂々の3位で1回戦進出を決めた日本 Photo:Takenori WAKO



1回戦のスタートを待つ。対戦相手のイタリアに勝てば1-2位決定戦へ、敗れてもタイム順で3-4位決定戦に進める可能性がある。運命の分かれ道 Photo:Takenori WAKO



1回戦。イタリアには敗れるも、タイムで3-4位決定戦進出を決める! Photo:Takenori WAKO



銅メダルをかけた3-4位決定戦 Photo:Takenori WAKO



対戦相手のドイツを下し、銅メダルが確定! Photo:Takenori WAKO




レースを見守っていた鈴木奈央選手も喜びを分かち合う Photo:Takenori WAKO



優勝はイギリス Photo:Takenori WAKO



見事銅メダル獲得の日本! Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 イギリス 4:16.803
2位 イタリア 4:21.562
3位 日本(中村妃智・橋本優弥・梶原悠未・古山稀絵) 4:28.668


♦全種目のリザルトはこちらで確認できます。
http://www.tissottiming.com/Competition/00030E0004FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF/CT/2017