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トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 2018アジア競技大会トラック4日目は男子オムニアムで橋本英也が金、男子スプリントで深谷知広が銀メダルを獲得! 女子個人追抜は中村妃智6位。女子スプリントは太田りゆが1/4決勝進出、前田佳代乃は1/8決勝敗退


男子オムニアムで金メダルを獲得した橋本英也。 提供・日本自転車競技連盟



男子スプリントで銀メダルを獲得した深谷知広。 提供・日本自転車競技連盟


2018アジア大会、トラック種目4日目となる本日は男子オムニアム、男子スプリント(1/2決勝〜決勝)、女子個人追抜(予選〜決勝)、女子スプリント(予選〜1/8決勝)が行われました。


まずは男子オムニアム、橋本選手が昨日の梶原選手に続いて金メダル獲得です! 3種目終えて暫定首位で最終種目のポイントレースを迎え、途中逆転され3位に落ちるなど、ちょっとハラハラもしましたが、最後は僅差の争いを制して優勝。
前回大会ではトップと50点以上の差がありながら、最後のポイントレースでひっくり返す大逆転劇を演じた橋本選手ですが、これで2大会連続での金メダル獲得となりました。橋本選手、おめでとうございます!


男子スプリントは深谷選手が惜しくも銀メダル! アワン選手との1-2位決定戦でしたが、やはり簡単には勝たせてくれませんね…。
とはいえ、深谷選手はしばらく競技を離れていて、昨シーズンからナショナルチームに復帰したこともあり、スプリントを走る機会がまだ少なく、2月のアジア選手権の時にも「もっと250バンクの走り方に慣れないといけない」と話していたのですが、だいぶ感触がつかめてきているのではないしょうか。もともとスプリントでも「怪物」ぶりを発揮していた深谷選手なので、これからがさらに楽しみです。


女子個人追抜は中村選手が出場しましたが、予選6位で残念ながらメダル決定戦には進めず。2月のアジア選手権では3分40秒台で走った中村選手だけに、予選のタイム(3分50秒台)はちょっと予想外でもあり、なんとも悔しいですね…。


女子スプリントは前田選手が予選8位、太田選手が予選9位とちょっと厳しいところからのスタートとなりましたが、1/8決勝で日本人対決となってしまい、ここは太田選手が勝利し、明日の1/4決勝に駒を進めています。


では、トラック4日目(8月30日)のレポートです。 ※写真と選手コメントはJCFからの提供。


★男子オムニアム
日本からは橋本英也が出場。
1種目めのスクラッチは、5人のラップが決まり、8位からのスタートとなった橋本。2種目めのテンポレースはラップに成功し、2位。3種目めのエリミネーションは1位となり、ここで橋本が暫定トップに立つ。
2位のレン(ホンコンチャイナ)、3位のザカロフ(カザフスタン)とは4点差で最終種目のポイントレースを迎えた橋本は、前半で一度逆転され、3位まで順位を落とすも、後半に入っての2回の1着通過で大きく得点を伸ばし、再びトップに。そのまま最後まで順位を守りきり、優勝を飾った。
橋本はこの種目で2大会連続の金メダル獲得となった。


<競技結果>
1位 橋本英也(日本) 119点
2位 LEUNG Chun Wing(ホンコンチャイナ) 114点
3位 ZAKHAROV Artyom (カザフスタン) 112点


橋本英也コメント
「最初のスクラッチは8位と良くないスタートだったが、スクラッチでは強い選手がわかっているので、彼らに先行されないよう気をつけていた。その後のテンポレース、エリミネイション、ポイントレースと自分らしく走ることができ、優勝することができた。最後のポイントレースでは、2位と4ポイント差、思っていたより少ないポイント差からのスタートで、途中逆転される場面もあったが、上位の選手をマークしながら、他の選手が疲れたところでポイント獲得を重ねた。前大会は運が良くて勝ったが、今大会では実力で勝つことができた。強さを証明できたと思うし、手応えがある。次はワールドカップや世界選手権での優勝をめざしたい。」



2種目めのテンポレースではラップを決め、2位の橋本。 提供・日本自転車競技連盟



3種目めのエリミネーションでは1位となり、ここで暫定首位に立った橋本。最終種目のポイントレースでは一度逆転されるも、再びトップを奪い返し、2大会連続の優勝を果たした。 提供・日本自転車競技連盟



表彰式。 提供・日本自転車競技連盟


★男子スプリント(1/2決勝〜決勝)
日本からは前日の1/4決勝を勝ち上がった深谷知広が出場。
準決勝となる1/2決勝でシャロム(マレーシア)と対戦した深谷はストレートで勝利し、1-2位決定戦進出を決める。1-2位決定戦の相手は、かつてこの種目で世界選手権銀メダルも獲得しているアワン(マレーシア)。強豪との対戦に、深谷の勝利は叶わず、惜しくも銀メダルとなった。
3-4位決定戦は3本目までもつれながらも、シャロムを下したイム(韓国)が銅メダル獲得。


<競技結果>
1位 AWANG Mohd Azizulhasni (マレーシア)
2位 深谷知広(日本)
3位 IM Chaebin (韓国)
7位 脇本雄太(日本)


深谷知広コメント
「決勝の1本目は手ごたえがあったけど負けてしまった。2本目は何度かチャンスがあったものの、それを掴むことはできなかった。アワン選手との力の差はあまり感じていない、経験の差だと思う。今回は自分の成長を実感する大会になった。競技を始めて1年でここまで来れるとは思っていなかった。しかし、金メダルが取れる位置にあったのでやはり悔しい気持ち。短距離種目のうちどの種目が向いているか、自分の特性はまだわからないので、今後、競技をやりながら、全ての底上げを図っていきたい。」



1-2位決定戦でアワン(マレーシア)に敗れて銀メダルとなった深谷。 提供・日本自転車競技連盟



表彰式。 提供・日本自転車競技連盟


★女子3km個人追抜(予選〜決勝)
日本からは中村妃智が出場。
3分50秒604 で予選6位となった中村は、メダル決定戦には進出できず。
予選で3分33秒048をマークし、自身の持つアジア記録を更新したリー(韓国)が、1-2位決定戦では追い抜きでワン(中国)に勝利し、金メダルを手にした。3-4位決定戦はファン(チャイニーズタイペイ)がインドネシアに勝利。


<競技結果>
1位 LEE Jum (韓国) 追い抜き勝ち
2位 WANG Hong (中国)
3位 HUANG Ting Ying (チャイニーズタイペイ) 3分45秒449
6位 中村妃智(日本) 3分50秒604


★女子スプリント(予選〜1/8決勝)
日本からは前田佳代乃、太田りゆが出場。
予選は前田が11秒305で8位、太田は11秒360で9位。予選1位は10秒583の大会記録を出したリー(ホンコンチャイナ)。
続く1/8決勝は前田と太田の対戦となり、太田が勝利で1/4決勝に進出。前田はここで敗退となった。


<途中経過>
太田りゆ→1/4決勝進出
前田佳代乃→1/8決勝敗退


♦リザルト、スタートリストはこちらで確認できます。
http://www.tissottiming.com/Competition/0003100003


トラック5日目となる明日は、いよいよ最終日。男子ケイリン(1回戦〜決勝)、女子スプリント(1/4決勝〜決勝)、男女マディソンが行われます!