CYCLIST FAN

トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 最終日レポート

最終日のレポートと写真が届きました。早速、どうぞ。


現地レポート

何とも残念な結果に終わったLA大会だったが、それなりの収穫があったと思う。
それは、「とにかく選手に経験を積ませる」こと。そして、「選手をワールドカップに参加させる」ことの重要性がよく分かったことだ。
オリンピックは、種目で参加人数が決まっている。この枠を超えることは出来ないのだが、でも、国として必ず選手を参加させるためには、
強い選手を多数育てて、参加資格を獲得することだ。そうすれば、どんなことが起きようとも、国として参加枠が獲得できる。
今回の大会のように飯島選手が落車負傷した場合、リザーブはなく、レースへの参加そのものが出来なくなってしまう。
特に、マディソンでの参加はせっかく狙えるところに来ていたのが、あっという間に吹っ飛んでしまった(もう出場できなくなったということではありません)。
これをチームスプリントに当てはめると、北津留、渡邉、永井の誰かが負傷したら、どうなるのか。恐ろしくて考えたくはない。しかし、仮にそうなったとしたら…。
オリンピックは絶望的になるだろう。
これはかなりおかしいと思うのだが。


今回のLA大会では、チームTOSHIBAのアンナ・ミヤーズが、ケイリンファイナルで1センター上段から落車し、かなりのダメージを負った。
非常に有力なオーストラリアの女子選手でも、落車し負傷すれば出場は不可能になるが、選手層の厚いオーストラリアでは、代わりの選手がいるのだ。国としての参加は可能なのである。
オリンピックに出場するための道筋、ルールをきちんと把握し、対処しなければ、国として出場できなくなることを、日本の自転車競技界は理解して欲しい。
なんの為のトレードチームなのか。
確かにトラック選手を喰わせるためのプロチームだが、一方では国としての出場枠獲得の手段でもある。きちんとした使い方をするべきだろう。


さて3日目。まずは男子スプリントから。
概報で日本チームの情報はお伝えしたが、その他には触れていなかったので、ここでレポートを。
まず優勝したのはロベルト・キアッパ(イタリー)。国際競輪にも以前は参加して日本にもなじみがある選手だ。
ここ最近はケイリンが強く注目していた選手だったのだが、まさかスプリントで勝つとは。
フランスのミカエル・ブルガン(フランス、そしてワールドカップスプリント総合チャンピオン)を退け、新鋭ケビン・シロゥを退け優勝。
かなりビックリした。ボスが居なかったからというのもあるが、それにしても強い。


優勝したイタリアのキアッパ。


女子ケイリンアメリカのリード・ジーンが優勝。本当にパワフル! ファイナルでは一周先行して逃げ切ってしまった。
これにはさすが地元・アメリカです。場内大盛り上がり!良い感じだった。


優勝はアメリカのジーン。会場は大歓声で盛り上がった。


女子チームパーシュートは、ウクライナが優勝。この競技も今後、進化していくだろう。


優勝はウクライナ、2位はロシア、3位にアメリカ。


そして男子マディソン。
早い周回で、ベルギーがアタック。最初はつぶしに全員が動いていたのだが、なぜが追撃を止めて、1ラップアップ。
その後、ドイツ、オーストラリア、デンマーク、オランダがアタックしたのだが、1ラップアップ出来ず、ベルギーの逃げ切りで幕を閉じた。
リーダージャージを着ているスペインは、手も足も出なかった。


優勝したのは水色のジャージ、ベルギー。


トータルで見ると、このLA大会は、一部の強い選手たちは出場せず、また参加したトップ選手たちも一旦ピークを落として出場してきた印象を非常に強く感じた。


ワールドカップも残すところあと1戦。
日本勢の活躍に期待を掛けるのは無論だが、他国の状勢も気になるところだ。
コペンハーゲンは、ハイレベルな戦いになることは間違いない。