CYCLIST FAN

トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 6月16日にBSフジで第15回ツアー・オブ・ジャパンが放送されます! その前にちょっとだけレースを振り返ると…

5月20日〜27日の8日間に渡り、堺・美濃・南信州・富士山・伊豆・東京の全6ステージで争われた今年のツアー・オブ・ジャパン。昨年は東日本大震災の影響で開催中止となり、2年ぶりの復活となりました。お馴染みの奈良ステージがキャンセルとなり、ひとつステージ数が減ってしまったのは残念ですが、日本を代表するステージレースであるツアー・オブ・ジャパンの存在は、国内におけるロードレースの周知や盛り上げのためにはやはりなくてはならない大会です。
これだけの大規模な大会の開催はいろいろな意味で厳しい部分もあるかと思いますが、これまで以上に“面白く魅力的”な大会として発展して行ってほしいですね。そのために必要なこと。私たちメディアも考えさせられます…。


この第15回ツアー・オブ・ジャパンの熱戦の模様がテレビ放送されます! ぜひご覧下さい!!


第15回ツアー・オブ・ジャパン放送予定
番組名:ツアー・オブ・ジャパン2012 〜からだ一つ 自転車一つで戦う男達〜
放送日時:2012年6月16日(土) 13:00〜13:55
放送チャンネル: BSフジ


CYCLIST FANも今年は東京ステージだけですが、取材に伺いました。今月9日に発売された『KEIRINマガジン』7月号にレポートを掲載しているのですが、ブログのほうでも遅ればせながら写真中心に振り返りたいと思います!


★第15回ツアー・オブ・ジャパン東京ステージフォトレポート


ツアー・オブ・ジャパン最終ステージの東京は、日比谷シティ前のビジネス街がスタート地点。



3賞ジャージ。左から山岳賞のジュリアン・アレドンドモレノ(チームNIPPO)、総合リーダーのフォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)、ポイント賞のマリウス・ヴィズィアック(マトリックス)。まだ最終ステージで逆転がありそうなのが、数選手が僅差でひしめくポイント賞。



日比谷をスタートし、パレード走行後、本格的なレースは大井埠頭に場所を移して始まる。



リーダーチームのチームNIPPOがレースをコントロール。普段なら逃げが容認される東京ステージも、今回はポイント賞争いが絡み、軒並みアタックが潰され、常に集団のままレースが進む。



集団の先頭に上がっているのはブリヂストンアンカー勢。今年からチーム体制が大きく変わり、日本人と外国人選手の混成チームとなって、欧州を中心に活動。



3回目の中間スプリントポイント。ジャージを守りたいヴィズィアック、逆転を狙う西谷泰治愛三工業レーシング)などが激しいポイント争いを繰り広げる。左から2番の白いアジアツアーリーダージャージはワン・カンポー(香港ナショナルチーム)。トラック競技のほうでの国際大会出場はめっきり減ったワン・カンポーだが、ロードでは相変わらずの強さ。



ゴールは集団スプリントとなり、先頭で突き抜けたのは西谷! これでステージ優勝だけでなく、ポイント賞ジャージもゲット!!



東京ステージの実況、表彰式の司会を務めたのはサッシャさん。



3賞ジャージの表彰。左からスプリント賞の西谷、総合優勝のバリアーニ、山岳賞のアレドンド



総合団体優勝は今大会圧倒的な力を見せつけたチームNIPPO。



レース後の記者会見。山岳賞、さらに総合2位となったアレドンドは、「(大会を振り返って)自分は山岳が得意だが、それに見合う素晴らしい山岳を中心としたコースだった。特に富士山ステージは世界でも稀に見るきついコースだと思う。チームメイトと、またこういうビッグチャンスをくれたスポンサーに感謝している」と語った。



総合優勝のバリアーニ。「(大会を振り返って)全体的に山岳コースだということが分かっていたので、富士山ステージで勝つ人間が総合も獲れると思っていたが、富士山にしても美濃にしても、このカテゴリークラス(UCI2.2)のレースにしては全体的にきついコースでとても驚いた。今回の優勝は本当にチーム全員が機能して、一人一人が噛み合ったチームプレイの賜物だと思う」と話し、アレドンド同様、「いいレースができ、スポンサーへの責任が果たせて良かった」と日本のスポンサーへの感謝を口にした。



東京ステージの優勝、そしてポイント賞ジャージを獲得した西谷。ちょっと長くコメント紹介!
Q今日のゴールスプリントについて
「ゴールスプリントは、ポイント賞のスプリントと違って全チームが狙っているので、ポジションを下げないというのが大事なんですけど、そこでできるだけ脚を使わないように気をつけました。リケーゼ選手(チームNIPPO)が一番スプリント力があるというのは分かっていたので、彼がラスト300mを切ったくらいから踏み出して行ったんですけど、自分は落ち着いてラスト150mくらいまでは我慢して我慢して、最後で一気に踏み出して抜いたという感じです」


Q今大会を振り返ると
「特に昨日(第5ステージ)の修善寺のコースは以前よりも距離が延びて難易度もかなり上がったんじゃないかなと思うんですけど、そこで総合逆転を目指して、もしそれができなくても最悪はポイント賞の逆転を目指して走ろうということだったので、やっぱりチームの動きとしてはそこが一番きつかったんじゃないかと思います」


Qステージ優勝とポイント賞ジャージ獲得について
「ステージ優勝とジャージ獲得という2つの目標があったので、それを同時に果たせたというのは本当に良かったと思います。日本のチームがなかなか活躍できていなかったので、最後にここでいい結果が出せたのはすごく嬉しいですね」


Q今後の目標
「僕たちはアジアツアーを主戦場にして走っているんですけど、今後もアジアツアーでナンバー1のチームを目指して走るということと、個人としても今現在ランキングがワン・カンポー選手の次くらいなので、ここも逆転を目指してアジアツアーリーダーのホワイトジャージを獲得したいと思っています」


Q去年は震災の影響で中止になったツアー・オブ・ジャパンへの思い
「やっぱりツアー・オブ・ジャパンというのは日本を代表するレースのひとつでもあるので、去年の震災の影響で開催がなくなったというのはすごく残念なことだったと思うんですけど、1年が経ってまたこうして無事に大会が開かれたというのはすごく嬉しいことですし、そこで日本人選手が海外勢に負けていたらやっぱり悔しいというか。日本のファンの皆さんに日本人選手が世界で戦えるんだというところを見せたかったので、今日は本当に勝てて良かったと思います」