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トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 リオオリンピック、自転車競技トラック4日目は男子スプリントでジェイソン・ケニーが2大会連続の金メダル! 女子スプリントは予選でイギリス勢がワンツー! 男子オムニアムは窪木一茂がエリミネーションで4位に入る健闘を見せ、前半戦を終え暫定13位!

現地時間8月14日(日)に行われた自転車競技トラック4日目が終了しています。
この日は男子スプリント3-4位決定戦・1-2位決定戦、女子スプリント 予選〜1/16決勝、男子オムニアム前半3種目(スクラッチ、個人追抜、エリミネーション)が行われました。日本からは男子オムニアムにオリンピック初出場となる窪木一茂選手が登場です!


男子スプリントは金メダルを懸けてジェイソン・ケニーとカルム・スキナーのイギリス勢対決となりましたが、ここは実績に勝るケニーが貫禄のストレート勝ち! ロンドンオリンピックで優勝し、クリス・ホイの後継者として大きな注目を浴びていたケニーですが、その後は安定した成績を残しながらも、次々と頭角を現す新鋭選手たちに押され、近年はちょっと物足りない印象がありました。しかし、今年3月の世界選手権で優勝を飾り、オリンピックに向けて強化を進めていることは伺えましたが、想像以上に仕上げてきていました。同じくスキナーも相当にレベルアップしたというのが正直な感想です。


女子スプリントも、怪我で長期戦線離脱し、昨シーズンから本格的に復帰したレベッカ・ジェームス(イギリス)がオリンピックレコードで予選1位、さらに2位のケイティ・マーシャント(イギリス)は直近のW杯や世界選手権などで11秒台の予選タイムだった選手。イギリス勢全体でかなりの底上げに成功していると言えます。


男子オムニアムはロンドンオリンピックの金メダリスト、ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク)が1種目めスクラッチ1位、2種目め個人追抜ではオリンピックレコードを叩き出しての1位と、素晴らしいスタートを切りましたが、3種目めエリミネーションでまさかの最下位となり、大きく順位を下げてしまいました。
そんな中で、窪木選手がやってくれました! スクラッチ、個人追抜とちょっと精彩を欠く結果になっていたのですが、エリミネーションでは並みいる強豪と渡り合っての4位! 普段よりもインコースを多く使っていた印象で、内側は包まれるとリスクが高いのですが、やはり外、外で走るとどうしても脚を使ってしまうため、今回は前方の内側をキープしながら走る戦略を取り、それが見事にハマった展開だったと思います。本当にうまく走りました! 3種目終わった時点で窪木選手は58P獲得の13位となっています。


では、トラック4日目の結果です。


★男子スプリント(1-2位決定戦・3-4位決定戦)
ジェイソン・ケニーとカルム・スキナーのイギリス勢同士の対戦となった1-2位決定戦は、経験と実績に勝るケニーがストレートでスキナーを下し、優勝を飾りました!
3-4位決定戦はデニス・ドミトリエフ(ロシア)とマシュー・グレッツァー(オーストラリア)の対戦。両者ともこの種目の実力者ですが、ここはドミトリエフが気迫のこもった走りでグレッツァーを退けています。


終結
1位 Jason Kenny(イギリス)
2位 Callum Skinner(イギリス)
3位 Denis Dmitriev(ロシア)
25位 中川誠一郎(日本)


★女子スプリント(予選〜1/16決勝)
27名が出走。予選はタイム上位18名が1/16決勝に進出。
予選1位はレベッカ・ジェームス(イギリス)で10.721のオリンピックレコード! 2位も同じくイギリスのケイティ・マーシャント10.787、3位リー・ワイジー(ホンコンチャイナ)10.800、4位エリス・リグトレー(オランダ)10.803と続きます。
本選は1/16決勝・敗者復活戦までが終了し、上位の常連ステファニエ・モールトン(オーストラリア)が敗退していますが、おおかたの有力どころはしっかり勝ち上がり、翌日の1/8決勝に進む12名が出揃っています。


★男子オムニアム(前半3種目)
18名が出場。日本からは窪木一茂選手がエントリー。
1種目めのスクラッチはラップを決めたラッセノーマン・ハンセン(デンマーク)とロジャー・クルーゲ(ドイツ)が1位、2位。窪木選手は終始集団でのレースとなり、12位でゴール。
2種目めの個人追抜はハンセンが4:14.982のオリンピックレコードで1位。2位にマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)、3位にエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)。窪木選手は4:39.889で精彩を欠くタイムとなってしまい、18位。2種目が終わった時点で暫定総合はハンセンが1位、2位にクルーゲ、3位にカヴェンディッシュ。窪木選手は17位。
3種目めのエリミネーションは、ここまで総合1位のハンセンが最初に脱落するまさかの展開から、窪木選手が上手いレース運びを見せ、大健闘の4位! 1位はこの種目にめっぽう強いヴィヴィアーニ、2位にトマ・ブダ(フランス)。


前半3種目が終わって、暫定総合1位ブダ106P、2位ヴィヴィアーニ104P、3位カヴェンディッシュ96P。ハンセンはエリミネーションが響いて5位86Pに後退。窪木選手はジャンプアップし、13位58Pにつけています。


♦トラック4日目のリザルトはこちらで確認できます。
https://www.rio2016.com/en/cycling-track-schedule-and-results/day-14


トラック5日目は女子スプリント1/8決勝・敗者復活戦、男子オムニアム後半3種目(1kmタイムトライアル、フライングラップ、ポイントレース)、女子オムニアム前半3種目(スクラッチ、個人追抜、エリミネーション)が行われます。
日本からは前日に引き続き男子オムニアムに窪木一茂選手、そして女子オムニアムに塚越さくら選手が登場! 窪木選手は8位入賞を目指して、塚越選手は苦手な種目が続く前半戦はちょっと苦しいかもしれませんが、ここを乗り切って後半戦に繋げられるよう頑張ってほしいですね!


♦トラック5日目のスタートリスト&タイムスケジュールはこちら。
https://www.rio2016.com/en/cycling-track-schedule-and-results/day-15


トラック5日目は日本時間15日(月)22:00スタートです。
インターネットでのライブ配信もあります!
NHKサイト→http://sports.nhk.or.jp/index.html
◎民放サイト→http://www.gorin.jp