『クラッシャージョウ』や『ダーティペア』シリーズなどのSF小説で知られ、
自身の体験を基にした『自転車で痩せた人』、『じてんしゃ日記』などの自転車ものの著作も多い高千穂遙氏が、
初めての自転車小説となる『ヒルクライマー』を出版されました。
タイトルの通り、ヒルクライムレースに情熱を燃やす「坂バカ」たちの物語なのですが、たぶん間違いなく読み終わったあとは無性に坂が上りたくなります（笑）。
実際にある人気のヒルクライムイベントや、実業団レースなども登場するのですが、高千穂氏自身がレースに出場し、
体感した感覚が細やかに描写されているので、読んでいて非常にリアルです。
また、自転車レースにのめり込むあまり家庭が疎かになり、出来てしまった家族との溝に悩む主人公の心の葛藤なども描かれ、身につまされる方もいらっしゃるのでは…？
自転車の知識が全くない方にはちょっと専門的な話の部分は分かりづらいかも知れませんが、臨場感はきっと味わえますよ！
ひとつの「スポーツ小説」として楽しんでいただけると思います。
自他ともに認める「坂バカ」の方は言うまでもなく、必読の一冊です！
高千穂遙氏公式ブログはこちら。本書の紹介もされています。 http://www.takachiho-haruka.com/
小学館のオンラインサイトはこちら。 http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/sol_detail?isbn=9784093862479
