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 「JKAインターナショナルケイリンイベント」フォト&レポート

トラックW杯第1戦マンチェスター大会のレポートを締めくくるのは、最終日に行われたJKAインターナショナルケイリンイベント。
もちろんW杯の種目ではなく、あくまでイベントなのですが、15,000ユーロという賞金が掛かっていることもあり、特に外国人選手はかなり気合いを入れて臨んできます。
毎年W杯と併催で行われ、6回目を迎える今年は早々に第1戦での開催。
外国人選手15名、日本人選手はW杯組の成田、佐藤、渡邉、新田に、岡部芳幸と吉川誠を加えた6名が参戦、計21選手での戦いとなりました。


今回の特色のひとつは、レースの組み合わせが公開抽選で行われたこと。日本人選手も外国人選手も全てシャッフルされての抽選で決められました。



組み合わせの抽選を行ったのは、数々の伝説を持つ競輪界の怪物、現在は競輪学校の名誉教官を務める滝澤正光氏。選手名が書かれたカードを1枚ずつ引いて行く。



公開抽選後、そばで待機している選手たちに組み合わせを確認。選手たちはすぐに準備に入る。



抽選からわずか数分後には1回戦がスタート!



3組行われる1回戦の第1ヒートには吉川誠と渡邉一成が出走。勝ち上がり権利は2着まで。



残り1周から先行したのは渡邉。



ゴールはアジズルハシニ・アワンがお馴染みのウイリーで1着、2着にレヴィー・マクシミリアン。渡邉と吉川はそれぞれ6着、7着で敗者復活戦回りに。




1回戦第2ヒートには新田祐大、成田和也、岡部芳幸が出走。



新田が先手を取って最終周回に入る。



ゴールは1着マシュー・クランプトン、2着シェーン・パーキンス。新田は4着、成田も5着でこちらも敗者復活戦へ。



最終1コーナーでチェコの選手と接触し、落車した岡部。幸い大きな怪我はなかったが、失格となってしまった。



1回戦最後の組、第3ヒートには佐藤友和が出走。



残り1周へ。佐藤は中団から前を追う。



ゴールは1着エドガー・ロス、2着ジェイソン・ケニー。佐藤は4着となり、日本人選手は全員敗者復活戦に望みを繋ぐことに。



2着までが勝ち上がり権利となる敗者復活戦第1ヒートには吉川と成田が出走。吉川が残り2周から思い切った先行に出ると、成田も後ろに続くが、最後は2人とも交わされ、成田3着、吉川4着で敗退。



ラスト1周。終始後手に回ってしまった新田はこのまま4着でゴール。



敗者復活戦第3ヒートに出走した佐藤は残り1周から先行するも、最後は4着という結果に。これで日本人選手は残念ながら全員1回戦敗退が決まった。


2回戦は2組行われ、第1ヒートからクリストス・ヴォリカキス、デビッド・ダニエル、トーマス・バベク、第2ヒートからマシュー・クランプトン、シェーン・パーキンス、アジズルハシニ・アワンが勝ち上がり、この6名での決勝となった。



勝戦がスタート。



残り1周からクランプトンが先行態勢に。番手を取ったのはヴォリカキス。



このまま押し切ったクランプトンが優勝! 2着は番手から差せなかったヴォリカキス、3着には後方から追い込んだアワンが入った。



昨年に続いてインターナショナルケイリンを制したクランプトン。強い!



こちらは3位ながらまるで優勝したかのような力強いガッツポーズを見せるアワン(笑)。今回のW杯自体はいまいち精彩を欠いていた印象のアワンだが、どうやらこのインターナショナルケイリンを本命に狙っていたのか…(あくまで想像です)。



JKAインターナショナルケイリンイベント表彰式。



レース後、クランプトンと滝澤教官で記念撮影。先日まで日本の競輪に参戦していたクランプトンだが、こんな凄い選手がグレードレースでもない普通開催を走っていたのかと思うと、改めて驚かされる。


JKAインターナショナルケイリンイベント
1位 マシュー・クランプトン(イギリス)
2位 クリストス・ヴォリカキス(ギリシャ
3位 アジズルハシニ・アワン(BIKE TECHNOLOGIES AUSTRALIA)
13位 成田和也(日本) 1回戦敗退
16位 吉川誠(日本)  1回戦敗退
16位 佐藤友和(日本) 1回戦敗退
16位 新田祐大(日本) 1回戦敗退
19位 渡邉一成(日本) 1回戦敗退
失格 岡部芳幸(日本)


今回のインターナショナルケイリンでは日本人選手が全員1回戦敗退と、ちょっと寂しい結果になってしまいましたが、ちょうどこの1回戦、敗者復活戦が終わった30分後にはチームスプリントの予選が始まるというスケジュールだったこともあり、特にそちらに出場する成田、渡邉、新田選手にとっては思い切って走りづらい状況だったことは否めないでしょう。
ただ、他の外国人選手たちもチームスプリントに出場するメンバーは多数いたので、条件は一緒です。
それも分かっているので、もちろん選手たちはこういうことを言い訳にはしませんが、レースをより盛り上げ、日本人選手たちの素晴らしい走りを見てもらうためにも、出場選手の選定など何かもう少し配慮ができればいいのかも知れませんね…。
また来年に期待です!


以上でトラックW杯第1戦マンチェスター大会のレポートは全て終了です。
ずいぶん時間が掛かってしまいましたが、ご覧いただけた皆様、ありがとうございました!