ちょっと遅くなりましたが、2011トラック世界選手権3日目のフォトレポートです!
Photo Takenori WAKO
★男子オムニアム(前半戦)
1種目めのフライングラップは14秒173で20位スタートとなった盛一大。
2種目めのポイントレースに続いて3種目めのエリミネーションを走る盛。エリミネーションは設定されたスプリント周回ごとに最後尾の選手が除外されて行くが、接戦の時など自分が除外対象になったと気づかないままレースを続けてしまうケースが多々あり、W杯と世界選手権では選手のハンドルに除外されたことを知らせる機器が付けられている。
レース中盤で起こった落車。ちょうどこの直前、盛は集団から単独で飛び出し、半周近いリードを作ったところで、このアドバンテージを生かして終盤まで粘る作戦だったのだが…。
落車が発生したことでレースはイエローフラッグが振られ、中断。ニュートラルとなり、集団に戻った盛。決まったかに思えた策もフイになり、結果的に脚を使っただけとなってしまった。8位でこの種目を終えたが、まさに不運としか言いようがない。
盛は3種目が終わった時点で総合順位を暫定16位とし、翌日の後半戦に臨む。
★男子スプリント(1/2決勝からファイナル)
1/4決勝1組目。グレゴリー・ボジェとミカエル・ブルガンのフランス勢同士の対戦は、ボジェがストレートで勝利し、決勝に名乗りを上げる。
1/4決勝2組目。こちらはイギリスのクリス・ホイとジェイソン・ケニーの同国対決。3本目までもつれた末、勝負を制したのは若きホープ、ケニー。2月のW杯第4戦でもホイに勝利するなど、近況のケニーの強さには目を見張るものがある。
3連覇を狙うボジェと、初の栄冠に挑むケニーの対戦となった1-2位決定戦。ここではボジェが貫禄を見せつけ、全くケニーを寄せ付けず、ストレートで下しての勝利。
★男子ポイントレース
大本命はこの人、ディフェンディングチャンピオンのキャメロン・マイヤー(オーストラリア)。全選手を敵に回すと言っても過言ではないくらいの熾烈なマークを受ける。
残り90周あたりで集団のスピードが緩んだところを単独でアタックに出た、白いジャージのアヴィラ・ヴェネガス・エドウィン・アルシビアデス(コロンビア)。見事ラップに成功し、20ポイント獲得で一気に首位に躍り出る。
厳しいマークを受け、思ったように動けないマイヤーだが、中盤から後半にかけて必死にポイントを積み重ねて行く。しかしエドウィン・アルシビアデスも逆転させじとマイヤーに食らいつき、ぴったりマーク。自身も果敢にポイントを奪いに行く執念の走り。
終わってみれば8ポイント差でマイヤーを退けたエドウィン・アルシビアデスが歓喜の優勝を飾った。今シーズンのW杯第2戦で団体追抜に出場しているが、世界規模の大会の出場経験は少なく、まだ目立った成績を残していない選手だけにまさにダークホース的存在だったが、初のアルカンシェルに輝くこととなった。
★女子個人追抜
予選は2位だったアリソン・シャンクス(ニュージーランド)だが、1位のサラ・ハマー(アメリカ)とはコンマ2秒もない僅差のタイム。この1-2位決定戦ではスタートからシャンクスがリードを広げて行く。
序盤からシャンクスにリードを許し、後半に入っても一向に差は詰まらないどころか、広がる一方となったサラ・ハマー。最大でコンマ5秒差まで開き、万事休すかと思われたが、ラスト2周から一気に差が縮まり、ゴールでは大逆転勝利!
表彰式。ここでは晴れやかな笑顔を見せた2位のシャンクスだが、あと一歩のところで優勝を逃した悔しさで、レース後はかなり落胆の表情を見せていた。
★女子スプリント(1/4決勝まで)
数々の強豪を抑え、予選1位となったのは今大会500mTTでも優勝を飾った若手成長株のオルガ・パナリナ(ベラルーシ)。タイムは11秒120。
予選2位はパナリナとなんと0.000秒まで同タイムだったアンナ・ミアーズ(オーストラリア)。
実力者が顔を揃えた1/4決勝。1組目はパナリナ対サンディー・クレア(フランス)。ここは好調のパナリナが2本連取で勝利。
1/4決勝2組目のミアーズとクリスティーナ・フォーゲル(ドイツ)の対戦は、ミアーズがさすがの貫禄勝ち。
1/4決勝3組目はヴィクトリア・ペンデルトン(イギリス)とリュボフ・シュリカ(ウクライナ)の対戦。成長著しいシュリカだが、スプリントの女王様・ペンデルトンがストレートで退ける。
1/4決勝4組目のシモーナ・クルペシカイテ(リトアニア)対ゴウ・シュアン(中国)は3本目までもつれたが、軍配はクルペシカイテに。
これで翌日の1/2決勝に進出する、オルガ・パナリナ、アンナ・ミアーズ、ヴィクトリア・ペンデルト、シモーナ・クルペシカイテのベスト4が出揃った。