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トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 2016トラック世界選手権大会3日目の日本勢は男子ポイントレースの橋本英也5位、男子オムニアムの窪木一茂は前半戦を終えて暫定17位、男子スプリントの中川誠一郎は1回戦敗退もオリンピック出場権を死守! 大会4日目は日本時間本日19:00よりスタート

大会3日目を終えました。


この日の日本勢は男子スプリント、男子オムニアム、男子ポイントレースに出場。
男子スプリントは、日本は男子チームスプリントでオリンピック出場枠を取れなかったため、個人枠で狙うしかない状況だったのですが、中川選手が1回戦に進出した一方、出場枠を争っていたアジズルハスニ・アワン(マレーシア)が予選敗退となったことで、日本の1枠獲得がぼぼ確定となりました。中川選手もかなりのプレッシャーがあったと思いますが、レース後、アワン選手が日本のピットを訪れ、中川選手に「おめでとう」と祝福の声をかけたそうで、こういうところに国は違えど、レースでしょっちゅう顔を会わせるアジア勢同士の結びつきを感じます。


男子ポイントレースは橋本選手が5位! 素晴らしい結果を出してくれたのですが、レース終盤で落車し、鎖骨骨折してしまったようです…。それにしても、骨折しながらも完走し、順位を残した橋本選手の根性に心底感服です。自転車選手の凄さを改めて感じずにはいられません。


男子オムニアムは前半3種目が終わって窪木選手の順位は17位。近況の窪木選手の成績からいうと、少々物足りない感もありますが、後半での巻き返しを期待したいですね!


では、大会3日目を振り返ります!


★男子スプリント(予選〜1/8決勝)
日本からは中川誠一郎選手が出場。上位24名までが本戦へと進む予選は、9秒台が連発される中、中川選手は10秒018の20位でクリア。1/16決勝ではCallum SKINNER(イギリス)と対戦するも敗れ、中川選手はここで敗退。
この日は1/8決勝までが行われ、予選1位のマシュー・グレッツァー(オーストラリア)、地元の期待を背負うジェイソン・ケニー(イギリス)、この種目の実力者デニス・ドミトリエフ(ロシア)、グレゴリー・ボジェ(フランス)ら8選手が勝ち上がっています。



予選は10秒018で20位。1/16決勝進出を決めた中川 Photo:Takenori WAKO



世界記録保持者のフランソワ・ペルビスだが、10秒035とふるわず、予選22位。1/16決勝で敗退となった Photo:Takenori WAKO



28位で予選敗退となったアジズルハスニ・アワン(マレーシア)。この結果、日本がスプリントでのオリンピック出場枠を獲得  Photo:Takenori WAKO



1/16決勝に進むも敗れ、ここで敗退となった中川 Photo:Takenori WAKO


★男子オムニアム(前半戦)
日本からは窪木一茂選手が出場。窪木選手は1種目めスクラッチ13位、2種目め個人追抜4:36.601で19位、3種目めエリミネーション12位で、3種目終えた時点で38p獲得の暫定総合17位。
前半を終えて首位に立ったのはエリア・ビビアーニ(イタリア)で104p。



1種目めのスクラッチは13位の窪木 Photo:Takenori WAKO



2種目めの個人追抜はタイムが伸びず、19位 Photo:Takenori WAKO



今季W杯第3戦からオムニアムに参戦しているマーク・カベンディッシュ(イギリス)。ゲーム系はさすがの強さだが、タイム系で若干苦戦し、前半を終えて6位につける Photo:Takenori WAKO


★男子ポイントレース
日本からは橋本英也選手が出場。序盤で逃げ、ラップに成功した橋本選手は、その後もポイントを重ね、上位につけて終盤を迎えるも、残り14周あたりで落車。鎖骨骨折しながらも完走し、最終的に5位という大健闘の順位を残しました!
最後の最後までもつれ込んだ優勝の行方は、ゴールで1着を取ったジョナサン・ディベン(イギリス)が劇的な逆転勝利を飾っています。



序盤でジョナサン・ディベン(イギリス)とともに逃げ、ラップに成功した橋本 Photo:Takenori WAKO



ラップを決めた橋本をはじめ、イギリス、オーストリア、ベルギー、フランスなどが上位でレースを展開していく Photo:Takenori WAKO



最終盤で他の選手と接触し、落車した橋本。鎖骨を折りながらも完走を果たし、5位の成績を残す Photo:Takenori WAKO



1着ゴールで逆転し、見事優勝を飾ったディベンに会場も大盛り上がり Photo:Takenori WAKO



コーチとともに歓声に応えるディベン Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Jonathan DIBBEN(イギリス) 48p(1lap)
2位 Andreas GRAFオーストリア) 48p(1lap)
3位 Kenny DE KETELE(ベルギー) 41p(1lap)
5位 橋本英也(日本) 31p(1lap)


★女子団体追抜(1回戦〜順位決定戦)
1回戦の結果から、1-2位決定戦は予選1位のアメリカと予選2位のカナダ、3-4位決定戦は予選3位のニュージーランドと予選5位のイギリス。昨年の優勝チーム、オーストラリアはメダルを逃す意外な結果に。
決勝はアメリカがカナダを下し、金メダル! 3-4位決定戦はイギリスがニュージーランドに逆転で勝利し、銅メダルを死守しています。



3位のイギリス Photo:Takenori WAKO



2位のカナダ Photo:Takenori WAKO



優勝のアメリカ Photo:Takenori WAKO



イギリス、オーストラリアという2強の牙城を崩し、金メダルを手にしたアメリカ Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 アメリカ4:16.802
2位 カナダ4:19.525
3位 イギリス4:16.540
13位 日本(塚越さくら・上野みなみ・中村妃智・梶原悠未) 4:38.394


★女子500mタイムトライアル
昨年10月には世界記録もマークしているアナスタシア・ヴォイノバ(ロシア)が2年連続で優勝。
尚、この種目には日本からの出場はありません。



3位のElis LIGTLEE(オランダ) Photo:Takenori WAKO



2位のリー・ワイジー(ホンコンチャイナ) Photo:Takenori WAKO



優勝のアナスタシア・ヴォイノバ(ロシア) Photo:Takenori WAKO



2年連続でこの種目を制したヴォイノバ Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


★男子個人追抜
決勝は予選1位のFilippo GANNA(イタリア)が予選2位Domenic WEINSTEIN(ドイツ)を下し、金メダルを獲得。イギリス勢同士の対戦となった3-4位決定戦は、予選4位のAndrew TENNANT(イギリス)が予選3位のOwain DOULL(イギリス)を破り、銅メダルを手にしています。
尚、この種目には日本からの出場はありません。



2位のDomenic WEINSTEIN(ドイツ) Photo:Takenori WAKO



優勝のFilippo GANNA(イタリア) Photo:Takenori WAKO



金メダルのGANNAはまだ19歳という若さ Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


大会4日は日本時間19:00より競技が始まっています。


♦大会4日目のタイムスケジュールはこちら。
http://www.tissottiming.com/File/Download?id=00030D0001FFFFFFFFFFFFFFFFFFFF0E


♦スタートリスト&リザルトはこちらで確認できます。
http://www.tissottiming.com/Competition?id=00030D0001FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF&sport=CT&year=2016


本日の日本人選手の出場は女子スプリントに前田佳代乃選手と石井貴子選手、昨日に引き続き男子オムニアム(後半戦)に窪木一茂選手、女子オムニアム(前半戦)に塚越さくら選手、女子ポイントレースに上野みなみ選手となっています。


女子スプリントはオリンピックの出場権は絶望的となってしまっているのですが、一つでも上の順位を目指してほしいと思います。
女子オムニアムはオリンピックの出場権をほぼ確実にしていますが、ぜひこれまでの最高順位である一桁のリザルトを!
女子ポイントレースは、昨年銀メダルに輝いた上野みなみ選手が表彰台の一番高いところを狙って走ります!