2016-2017トラックW杯第2戦アペルドールン大会が開幕しました。
大会初日は男女チームスプリント、男子団体追抜(予選〜1回戦)、女子オムニアム、男子スクラッチが行われ、日本は今回参加資格のない男子スクラッチを除き、第1戦と同じメンバーで臨みました。
男子チームスプリントは前回に続き、1回戦進出を果たせず予選13位で敗退。女子チームスプリントは前回同様予選をクリアしましたが、1回戦ではタイムを伸ばせず8位。男子団体追抜は今回も予選突破の壁は厚く、14位。女子オムニアムは前回4位と大健闘した梶原悠未選手が引き続き出場し、今回もシングルリザルトが狙えるところにいましたが、最後のポイントレースで得点を伸ばせず、最終的に12位でレースを終えています。
では、現地から届いた写真とともに大会初日の結果を振り返ります。
★男子チームスプリント
13チームが出走。
日本からは雨谷一樹選手、河端朋之選手、堀航輝選手が出場。
上位8チームが1回戦へと進む予選は、日本は45秒747で13位となり、1回戦進出はならず。
1回戦の結果から、1-2位決定戦は予選1位のイギリスと予選3位のフランスの対戦となり、予選より大きくタイムを上げ、唯一の43秒台をマークしたイギリスが優勝。予選2位のドイツと予選4位のスペインの対戦となった3-4位決定戦は、ドイツが勝利。
1走雨谷、2走河端、3走堀の日本は13位 Photo:Takenori WAKO
第1戦に続き優勝のイギリス Photo:Takenori WAKO
最終結果
1位 イギリス 43.860
2位 フランス 45.092
3位 ドイツ 44.571
13位 日本(雨谷一樹・河端朋之・堀航輝) 45.747
★女子チームスプリント
11チームが出走。
日本からは前田佳代乃選手と石井貴子選手が出場。
予選は35秒220で8位となった日本は1回戦へ進出。1回戦の対戦相手は予選1位のスペインで、33秒台のタイムを出したスペインに対し、日本は35秒485で敗れ、ここで敗退となりました。
1回戦の結果から、1-2位決定戦はスペインと予選3位のオランダの対戦となり、スペインが第1戦に続いて優勝。予選2位の中国と予選4位のロシアの対戦となった3-4位決定戦は、中国が勝利。
第1戦に続き1走前田、2走石井で臨んだ日本は予選8位で1回戦に進出するも、1回戦ではスペインに敗れ敗退 Photo:Takenori WAKO
2戦連続で優勝を飾ったスペイン Photo:Takenori WAKO
最終結果
1位 スペイン 33.442
2位 オランダ 34.025
3位 中国 33.989
8位 日本(前田佳代乃・石井貴子) 35.485
★女子オムニアム
日本からは梶原悠未選手が出場。
1種目めのスクラッチは17位と大きな着になってしまった梶原選手ですが、2種目めのテンポでは4位、3種目めエリミネーションも7位と上位に入り、3種目を終えて8位で最終種目のポイントレースを迎えます。ここで得点を稼ぎ、さらに順位を上げたいところでしたが、1点のみの獲得にとどまり、梶原選手の最終順位は12位という結果になりました。
優勝は地元オランダのキルスティン・ワイルド。この種目でリオオリンピック6位にも入っている実力者だけに、さすがにこのメンバーの中では格上。2位には第1戦優勝のエミリィ・ケイ(イギリス)、3位には僅差で表彰台を掴んだRachele BARBIERI(イタリア)が入っています。
1種目めのスクラッチでは積極的に逃げに乗るも17位となった梶原 Photo:Takenori WAKO
集団でのスプリント勝負となったスクラッチのゴール Photo:Takenori WAKO
テンポとエリミネーションで順位を上げ、暫定8位で最終種目ポイントレースを迎えた梶原だったが、得点を伸ばせず12位で終える Photo:Takenori WAKO
優勝は地元オランダの実力者、キルスティン・ワイルド Photo:Takenori WAKO
最終結果
1位 Kirsten WILD(オランダ) 121p
2位 Emily KAY(イギリス) 107p
3位 Rachele BARBIERI(イタリア) 106p
12位 梶原悠未(日本) 71p
◎梶原悠未選手コメント
「今回は1戦目よりも強い選手が出てきて、その中で自分がどれだけ走れるかっていう挑戦でもあったんですけど、それぞれ1戦目から改善できたところもあれば、まだまだ治っていない部分もあって、課題はたくさん残りました。
スクラッチは前々で展開していくうちにいい逃げに乗れたんですけど、ルールが変わって距離が短くなったのもあって決まらなかったし、集団に捕まったあとそこからスプリントってなったときに、(勝負所で)イタリアの選手の足に前輪が当たって、それで下がってしまって。
テンポではオランダとイギリスが乗った逃げができて、飯島コーチから『(見送るのは)危険だ』と言われて自分も気づいて、全開で踏んで追いついたんですけど、第1戦で自分がやったゴール前の直線で捲って出る走りを逆にオランダやイギリスの選手にやられてしまって。それに注意すべき選手のラップを見逃してしまったりとか、レース全体を見られていなかったと思います。
エリミネーションは前回すごく位置取りが悪かったんですけど、今回は危ない位置になる前にしっかり踏んで前に出ておくこと、隣の選手と近い距離で押さえ込んで走ること、あとは(エリミネート周回の)直線では必ず周りの選手たちが追い込んでくるので、そこは横に振るダンシングをして自分の位置を確保するっていうことはできたかなと思うんですけど、ただやっぱり踏み遅れているところもいっぱいあったので、7位で終わってしまったと思います。
ポイントレースでは前回は強い選手の状況を見て、思い切ってアタックに行ったりしたんですけど、今回はアタックの回数だけは前回より多かったものの、『なんとか決まるかな』って感じで、全然スピードをつけずに行ってしまっていたので、みんなに付いてこられてしまって(逃げが)決まらなくて。やっぱり行くなら全開で行かなきゃだし、ちゃんとチェックに入らなきゃいけなかったのに自分より順位が上の選手を逃してしまったり、全く頭を使って走れていなかったので、ポイントレースは自分としては全然ダメでした。(次の国際大会は)たぶんアジア選手権になると思うんですけど、そのあとW杯最終戦(※第3戦は女子オムニアムはなし)、世界選手権と続くのでそれまでに走力をつけることだけじゃなく、常日頃から勉強して、第1戦、第2戦で学んだことを生かしていきたいなと思います」
★男子スクラッチ
日本からの出場はありません。
レースはただ一人ラップを決めたベラルーシのRaman RAMANAUが優勝を飾っています。
最終結果
1位 Raman RAMANAU(MINSK CYCLING CLUB)
2位 Christopher LATHAM(イギリス)
3位 Moreno DE PAUW(ベルギー)
★男子団体追抜(予選〜1回戦)
16チームが出走。
日本からは一丸尚伍選手、近谷涼選手、原田裕成選手、新村穣選手が出場。
上位8チームが1回戦へ進む予選は、日本は4分07秒584で14位となり、1回戦進出はならず。
1回戦の結果から決勝の組み合わせは、1-2位決定戦は予選2位のカナダと予選3位のベルギー、3-4位決定戦は予選1位のフランスと予選8位のポーラントの対戦となっています。
一丸尚伍・近谷涼・原田裕成・新村穣で臨んだ日本は14位 Photo:Takenori WAKO
◎飯島コーチ(中距離ヘッドコーチ)コメント
「(初日の中距離勢の結果を振り返って)結果は前回のグラスゴーよりは悪かったんですけど、内容的には単純に結果に結びつかなかっただけで、走りの内容はすごく成長したと思います。今はチャレンジして失敗が許される時期ですから、目標に向かってどんどん失敗してもらって、それを経験にして、結果を出さなければならない4年後にしっかり結果を残したいです。
(オムニアムの梶原選手については)特に結果を残したい2月のアジア選手権と、そのあとのW杯最終戦では成長の証を皆さんにお見せすると本人も言っています。そして4月の世界選手権は胸を借りるつもりでチャレンジしていきたいと思います」
大会2日目は日本時間11月12日(土)20:30より競技開始となります。
♦大会2日目のタイムスケジュールはこちら。表記の時間は現地時間です。日本のほうが8時間進んでいます。
http://www.tissottiming.com/File/Download?id=00030D0003FFFFFFFFFFFFFFFFFFFF0C
♦スタートリスト&リザルトはこちらで確認できます。
http://www.tissottiming.com/Competition?id=00030D0003FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF&sport=CT&year=2016
大会2日目は男子スプリント、女子ケイリン、男子団体追抜(決勝)、男子ポイントレース、女子500mタイムトライアルが行われます。
日本からは男子スプリントに河端朋之選手、雨谷一樹選手、ドリームシーカーとして新田祐大選手、女子ケイリンに石井貴子選手、男子ポイントレースに近谷涼選手、女子500mタイムトライアルに前田佳代乃選手が出場です!