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トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

 2017-2018トラックW杯第3戦ミルトン大会2日目の日本勢は、女子オムニアムで梶原悠未が金メダル獲得!! 男子ケイリンは脇本雄太4位、新田祐大9位、河端朋之11位。女子スプリントは小林優香6位、前田佳代乃15位。女子団体追抜は4位


女子オムニアムで金メダルに輝いた梶原悠未選手 Photo:Takenori WAKO


2017-2018トラックW杯第3戦ミルトン大会2日目が終わりました。
この日に行われた種目は男子ケイリン、女子スプリント、女子オムニアム、女子団体追抜(1回戦〜決勝)、男子チームスプリント(1回戦〜決勝)、男子マディソン決勝。
日本からは男子チームスプリントと男子マディソンを除く、4種目に出場しました。


この日は日本勢がたくさん活躍したのですが、まずはやはり梶原悠未選手の女子オムニアム優勝からでしょう!
クラッチ、テンポ、エリミネーションの3種目で1位、最後のポイントレースでも圧勝し、見事金メダルに輝いた梶原選手。
昨シーズンのW杯第1戦グラスゴー大会でも3種目を終え暫定1位で最終種目を迎える展開となりましたが、あの時はポイントレースで1点しか獲得できず、逆転され表彰台を逃すという悔しい思いを味わいました。
あれから一年が経ち、再び同じシチュエーションでポイントレースを迎えましたが、今回の梶原選手は守りに入らず積極的に攻めてポイントを取りに行き、単独でラップまで決め、自らの手でがっちりと優勝を掴み取りました。
今回のメンバーは第1戦、第2選手の上位勢や、これまで実績のある選手などがあまり出場していませんでしたが、どんなメンバーであろうと世界規模の大会で優勝することは容易なことではありません。
昨シーズンのW杯で、スクラッチとポイントレースで銀メダルを獲得した上野みなみ選手が、金メダルを「手が届くところにあっても、掴むことが本当に難しい」と話していましたが、この目に見えない高い壁を力強く越えてみせてくれたのが今回の梶原選手だと思います。
本当に素晴らしい優勝、そして金メダルです! 梶原選手、おめでとうございます!!


また、男子ケイリンの脇本選手は本当に惜しかった! 決勝のゴール写真を見ると非常に僅差。男子ケイリンでは昨シーズンから新田選手や河端選手なども4位となっており、メダルまであと一歩なのですが、この一歩がやはり難しいのですね。


女子スプリントの小林選手の6位も非常に素晴らしい成績です! 日本の女子選手が、スプリントでここまで戦えることは、ある意味衝撃と言えます。小林選手はスプリントには今シーズンから本格的に取り組み始めたことを考えると、まだまだ進化することは間違いなく、本当に楽しみです!


では、現地から届いた写真とともに大会2日目の結果を振り返ります。


★女子オムニアム
日本からは梶原悠未選手が出場。
梶原選手は1種目めのスクラッチで1位を取ると、続くテンポでも1位、エリミネーションでも1位と破竹の勢いで進み、3種目を終えて暫定1位で最終種目のポイントレースを迎えます。
暫定2位の選手とは12点差でスタートしたポイントレースでは、序盤から積極的にポイントを取りに行き、単独でのラップにも成功した梶原選手は大きく得点を伸ばします。最終的に2位に30点以上の大差をつけ、優勝! 見事金メダルを獲得しました。
日本女子選手のW杯での金メダル獲得はこれが初となります。



1種目めのスクラッチ。ゴールスプリントを制して1着となった梶原選手 Photo:Takenori WAKO



2種目めのテンポも得点を重ね、1位 Photo:Takenori WAKO



3種目めのエリミネーションでも1着となる Photo:Takenori WAKO



2位に10点ほどの差をつけて暫定1位で最後のポイントレースを迎えた梶原選手 Photo:Takenori WAKO



ここでも積極的に攻め、着実にポイントを上乗せしていく Photo:Takenori WAKO




見事優勝! 終わってみれば2位に30点以上の大差をつけての圧勝 Photo:Takenori WAKO



W杯での金メダル獲得は日本女子として史上初の快挙 Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO



勝者インタビューを受ける梶原選手 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 梶原悠未(日本) 154p
2位 Allison BEVERIDGE(カナダ) 120p
3位 Eleanor DICKINSON(イギリス) 118p


★男子ケイリン
日本からは新田祐大選手、河端朋之選手、脇本雄太選手が出場。
2着上がりの1回戦は第1ヒートの脇本選手が2着で2回戦進出を早々に決めますが、河端選手は4着、新田選手は5着で両選手は敗者復活戦へ。
3着上がりの橋者復活戦は河端選手が1着、新田選手が3着で、日本勢全員が2回戦進出となりました。
2回戦では第2ヒートで日本の3選手が同組となりますが、脇本選手が2着、河端選手が4着、新田選手が5着となり、脇本選手が決勝進出。河端選手と新田選手は7-12位決定戦へ。
決勝に乗った脇本選手はゴール勝負で僅差の4着となり、惜しくもメダルを逃しました。
7-12位決定戦は新田選手が3着、河端選手が5着でそれぞれ最終順位を9位、11位としてレースを終えています。



1回戦第1ヒート、2着で2回戦進出を決めた脇本選手 Photo:Takenori WAKO



河端選手と新田選手が同組となった1回戦敗者復活戦は、河端選手1着、新田選手3着でともに2回戦へ進出 Photo:Takenori WAKO



2回戦第2ヒートの周回。日本勢3名が同乗 Photo:Takenori WAKO



脇本選手が2着に入り、決勝進出を果たすも、河端選手と新田選手はそれぞれ4着、5着で7-12位決定戦へ Photo:Takenori WAKO




7-12位決定戦。新田選手が3着、河端選手が5着となった Photo:Takenori WAKO



勝戦に挑んだ脇本選手 Photo:Takenori WAKO




決勝ゴール! 脇本選手は僅差で4着に Photo:Takenori WAKO



優勝はHarrie LAVREYSEN (オランダ)。女子も男子も今季のオランダ勢の強さ、層の厚さには驚かされる Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Harrie LAVREYSEN(オランダ) 
2位 Lewis OLIVA (イギリス
3位 Joachim EILERS (ドイツ)
4位 脇本雄太(JPC)
9位 新田祐大(ドリームシーカー)
11位 河端朋之(日本)


★女子スプリント
日本からは小林優香選手と前田佳代乃選手が出場。
27名のエントリーのため、全員が通過となる予選は小林選手が11秒219で9位、前田選手が11秒420で19位。
1/16決勝では小林選手が予選24位のMiriam VECE(イタリア)に、前田選手は予選14位のAmelia WALSH(カナダ)に勝利し、それぞれ1/8決勝に駒を進めました。
1/8決勝では前田選手がナターシャ・ハンセン(ニュージーランド)に敗れますが、小林選手はMadalyn GODBY(アメリカ)を下し、ベスト8となる1/4決勝進出を果たします。
1/4決勝では世界チャンピオンのクリスティナ・フォーゲル(ドイツ)との対戦になった小林選手。ここはさすがに厳しく、ストレートで敗れましたが、最終的な順位は過去最高の6位!
優勝は3大会連続となるフォーゲル。そして表彰台の脇を固めるオランダ勢も相変わらずの強さ。




予選は9位の小林選手 Photo:Takenori WAKO




予選19位の前田選手 Photo:Takenori WAKO



1/8決勝。予選上位のAmelia WALSH(カナダ)を撃破した前田選手 Photo:Takenori WAKO



1/16決勝を勝ち上がり、1/8決勝に臨んだ小林選手は見事勝利をあげる Photo:Takenori WAKO



前田選手は強豪ハンセン(ニュージーランド)に1/8決勝で敗れ、ここで敗退 Photo:Takenori WAKO



ベスト8に名乗りを上げた小林選手。1/4決勝に臨む Photo:Takenori WAKO




1/4決勝からは3本勝負。対戦相手はフォーゲル(ドイツ)。果敢に挑むも1本目は敗れる Photo:Takenori WAKO




あとのない2本目も、世界チャンピオンを切り崩すことはできず、ここで敗退となった小林選手。最終的な順位は6位! Photo:Takenori WAKO



1-2位決定戦。優勝はフォーゲル(ドイツ) Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 Kristina VOGEL(ドイツ) 
2位 Shanne BRASPENNINCX(オランダ)
3位 Laurine VAN RIESSEN(オランダ)
6位 小林優香(日本)
15位 前田佳代乃(JPC)


★女子団体追抜(1回戦〜決勝)
日本からは中村妃智選手、鈴木奈央選手、橋本優弥選手、古山稀絵選手が出場。
前日の予選の結果により行われた1回戦、日本は予選1位のカナダと対戦。オムニアムに出場している梶原選手がメンバーから外れ、鈴木選手が加わっての4名で臨みますが、ここでの勝利は叶わず、3-4位決定戦へ回ります。
3-4位決定戦は予選3位のフランスとの対戦。1回戦でのタイムは日本が4:35.838で、フランスを1秒半ほど上回っていましたが、3-4位決定戦ではフランスが5秒もタイムを上げ、日本はこれを逆転できず、敗れて4位。
残念ながら2大会連続のメダル獲得とはなりませんでした。
優勝はニュージーランドを追抜きで下した地元のカナダ。



レース前に入念にビデオをチェック Photo:Takenori WAKO



1回戦。予選1位のカナダと対戦した日本は敗れ、3-4位決定戦へ Photo:Takenori WAKO



フランスとの対戦となった3-4位決定戦。日本は1回戦とほぼ変わらないタイムをマークするも、大きくタイムを上げてきたフランスに敗れ、4位となった Photo:Takenori WAKO



3位フランス Photo:Takenori WAKO



2位ニュージーランド Photo:Takenori WAKO



優勝のカナダ Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 カナダ OVL
2位 ニュージーランド
3位 フランス 4:32.466
4位 日本(中村妃智・鈴木奈央・橋本優弥・古山稀絵) 4:35.550


★男子チームスプリント(1回戦〜決勝)
前日に行われた予選上位8チームが1回戦に出走。
1回戦の結果から、予選1位のニュージーランドと予選3位イギリスとの対戦になった1-2位決定戦はニュージーランドが勝利し、優勝。
3-4位決定戦は予選2位フランスと予選5位チェコの対戦となり、チェコが勝利をあげています。



4位フランス。久々にフランソワ・ペルビスの姿も Photo:Takenori WAKO



3位チェコ Photo:Takenori WAKO



2位イギリス Photo:Takenori WAKO



優勝のニュージーランド Photo:Takenori WAKO



表彰式…のあとのショット Photo:Takenori WAKO


終結
1位 ニュージーランド 43.336
2位 イギリス 43.922
3位 チェコ 44.094


★男子マディソン
日本からの出場はありません。
15チームが出走。上位の常連、ベルギーが優勝を飾っています。



3位イギリス Photo:Takenori WAKO



2位ニュージーランド Photo:Takenori WAKO




優勝のベルギー Photo:Takenori WAKO



表彰式 Photo:Takenori WAKO


終結
1位 ベルギー 32p
2位 ニュージーランド 26p
3位 イギリス 25p