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 2014 全日本自転車競技選手権オムニアム 前半戦レポート

11月22日(土)〜23日(日)の2日間に渡り、伊豆ベロドロームにて「2014 全日本自転車競技選手権オムニアム」が開催されました。今年のオムニアム日本チャンピオンを決める大会です。


CYCLIST FANでは取材に行けなかったのですが、鹿屋体育大学の佐藤一朗コーチが写真とレースレポートを送ってくださいました! まずは1日目の前半戦レポートをお届けします。


♦2014 全日本自転車競技選手権大会オムニアム  前半戦レポート
Text&Photo Ichiro SATO


★女子オムニアム

出場選手
01 塚越さくら選手(鹿屋体育大学大学院)
02 小島蓉子選手(日本体育大学大学院)
04 清水知美選手(八戸学院大学)
05 斉藤望選手(日本体育大学)
06 春原美季選手(順天堂大学)
07 中村妃智選手(日本体育大学)
08 神庭睦実選手(順天堂大学)
09 江藤里佳子選手(鹿屋体育大学)


※欠場 03 上野みなみ選手(鹿屋体育大学大学院)


I. スクラッチ
序盤に塚越さくら選手(鹿屋体育大学大学院)が単独でアタックを仕掛けるも直ぐに集団が追走態勢に入り、中盤まで集団のまま推移する。後半に入ると日本代表メンバーでもある塚越選手、小島蓉子選手(日本体育大学大学院)、中村妃智選手(日本体育大学)に江藤里佳子選手(鹿屋体育大学)が加わり4人でのエスケープが決まる。4人は後続を順次ラップしていきレースをリード。最終周回先頭に立った塚越選手を小島選手が得意のスプリント力で交わして1着。塚越選手が2着、中村選手が3着となり1種目目を終えた。



終盤に出来た4名の逃げ、先頭から中村・江藤・塚越・小島 Photo:Ichiro SATO



ゴールを制した小島選手 Photo:Ichiro SATO


II. インディヴィデュアルパーシュート
この種目の全日本チャンピオンでもある塚越さくら選手(鹿屋体育大学大学院)が3分48秒933のタイムで順当に1着、インカレチャンピオンの中村妃智選手(日本体育大学)が3分53秒080で2位。3着には3分58秒737で小島蓉子選手(日本体育大学大学院)が入った。



インディヴィデュアルパーシュート1位の塚越選手 Photo:Ichiro SATO



2位の中村選手 Photo:Ichiro SATO


III. エリミネーション
8名で行われたエリミネーションでは、スタートから先頭に立った塚越さくら選手(鹿屋体育大学大学院)が後続の動きに併せて終始レースをコントロールし優位に進めると、日本代表の小島蓉子選手(日本体育大学大学院)、中村妃智選手(日本体育大学)の3名になったところでスプリント勝負に持ち込み、危なげなく1着でゴール。2着は小島選手、3着は中村選手となった。



エリミネーションレース Photo:Ichiro SATO



ゴールを制した塚越選手 Photo:Ichiro SATO


この結果1日目終了時点での暫定成績では、塚越選手が118ポイントでトップ。2位に小島選手114ポイント、3位に中村選手110ポイントと続いている。


◎前半3種目を終えた時点での暫定順位
1位 塚越さくら選手(鹿屋体育大学大学院)  118ポイント
2位 小島蓉子選手(日本体育大学大学院)   114ポイント
3位 中村妃智選手(日本体育大学)      110ポイント
4位 江藤里佳子選手(鹿屋体育大学)      98ポイント
5位 斉藤望選手(日本体育大学)        96ポイント
6位 神庭睦実選手(順天堂大学)        88ポイント
7位 清水知美選手(八戸学院大学)       86ポイント
8位 春原美季選手(順天堂大学)       82ポイント


★男子オムニアム
出場選手
01 橋本英也選手(鹿屋体育大学)
02 一丸尚伍選手(EQA-U23)
03 窪木一茂選手(和歌山県教育庁)
04 小原佑太選手(朝日大学)
05 久保田元気選手(日本大学)
06 倉林巧和選手(日本体育大学大学院)
07 小林泰生選手(日本体育大学)
08 樋口峻明選手(京都産業大学)
09 新村穣選手(法政大学)
10 吉川希望選手(順天堂大学)
11 渡邊翔太郎選手(朝日大学)
12 相馬義宗選手(朝日大学)
13 浦田真成選手(朝日大学)
14 安田京介(京都産業大学)
15 吉田隼人選手(シマノ)
16 金田聡士選手(朝日大学)
17 原田裕成選手(鹿屋体育大学)
18 松本貴治選手(朝日大学)
19 橋本直選手(鹿屋体育大学)


I. スクラッチ
スローなペースでスタートした男子オムニアムは先頭交代を繰り返しながら徐々にペースが上がり、原田裕成選手(鹿屋体育大学)の単独アタックをきっかけに一気にハイペースなレース展開に突入した。
レースが中盤に入ったところで優勝候補の橋本英也選手(鹿屋体育大学)を含む4名がアタックを決め集団をリードすると、それを追って散発的にブリッジがかかり先頭集団は10名に。後続は追走し続けるも次々にラップされDNFに。
ゴールまで10周を切ったところで渡邊翔太郎選手(朝日大学)が単独でスパートすると、後続は牽制しつつも決定的な差にならないようペースを上げて追走。渡邊選手のペースが鈍り集団との差が近づくと、それを待っていたかのように残り3周で原田選手がカウンターアタックを仕掛ける。後続のペースも一気に上がり渡邉選手は吸収される。最終回原田選手のリードは10m程となり、勢いの付いた集団から橋本選手、窪木一茂選手(和歌山県教育庁)が一気に車間を詰めそのまま橋本選手が1着でゴールした。2着窪木選手、3着原田選手。



クラッチレース。先頭が1着となった橋本選手 Photo:Ichiro SATO



ゴールで原田選手を捕らえた橋本選手 Photo:Ichiro SATO


II. インディヴィデュアルパーシュート
2組目で出走した新村穣選手(法政大学)が4分44秒131の好タイムを出すと暫くはそれを更新出来ずにレースが進む。6組目に出走した一丸尚伍選手(EQA-U23)がタイム系の強さを遺憾なく発揮し4分35秒891を出し新村選手の記録を大きく塗り替え暫定トップに。
最終第10組にはこの種目の全日本選手権の決勝でも対戦した窪木一茂選手(和歌山県教育庁)と橋本英也選手(鹿屋体育大学)が出走。調子の上がらない橋本選手を尻目に、窪木選手は日本記録の4分30秒441には届かなかったものの、4分30秒587を記録しこの種目トップに立った。2着には一丸選手、3着には橋本選手4分37秒993と続く。



インディヴィデュアルパーシュート2位の一丸選手 Photo:Ichiro SATO



4位の原田選手 Photo:Ichiro SATO


III. エリミネーション
19名で行われたこの種目は、橋本英也選手(鹿屋体育大学)がスタートからペースを上げ、レースをコントロールして始まった。序盤に浦田真成選手(朝日大学)や安田京介(京都産業大学)がアタックをかけ集団からリードする事もあったが、有力選手は動じることなくペースをつくって展開を進めていく。
徐々にエリミネートが進み有力選手が残った7名の集団から最初に脱落したのは先ほどインディヴィデュアルパーシュートで好走を見せた一丸尚伍選手(EQA-U23)。その後さらに人数を減らし残ったのは、先日メキシコで行われたワールドカップにチームパーシュート日本代表として出場した橋本英也選手(鹿屋体育大学)、窪木一茂選手(和歌山県教育庁)、原田裕成選手(鹿屋体育大学)、倉林巧和選手(日本体育大学大学院)の4人。すると原田選手が先頭に立ちペースを上げたことでまず倉林選手がエリミネート。続いて脚を使ってしまった原田選手。最後に残った窪木選手と橋本選手は牽制をしながらバンクを駆け上がると、窪木選手が先にスパート。それをしっかり追走した橋本選手がスクラッチに続きレース系種目2つ目の1着を手にした。2着は窪木選手、3着は原田選手。



エリミネーションレース Photo:Ichiro SATO



窪木選手を捕らえた橋本選手 Photo:Ichiro SATO


この結果1日目終了時点での暫定順位は、橋本選手と窪木選手が116ポイントの同点ながら橋本選手が1位、2位窪木選手となり、3位に原田選手が106ポイントで続いている。


◎前半3種目を終えた時点での暫定順位
1位 橋本英也選手(鹿屋体育大学)    116ポイント
2位 窪木一茂選手(和歌山県教育庁)   116ポイント
3位 原田裕成選手(鹿屋体育大学)    106ポイント
4位 吉田隼人選手(シマノ)        96ポイント
5位 倉林巧和選手(日本体育大学大学院)  82ポイント
6位 浦田真成選手(朝日大学)       68ポイント
7位 一丸尚伍選手(EQA-U23)      67ポイント
8位 久保田元気選手(日本大学)      66ポイント
9位 小林泰生選手(日本体育大学)     55ポイント
10位 渡邊翔太郎選手(朝日大学)      39ポイント