CYCLIST FAN

トラックレース&競輪を中心とした自転車競技情報ブログ

共同通信社杯3日目

昨日の準決勝12Rでは大量落車が発生し、大波乱の展開となりました。
この落車により期待を背負った地元のエース、村上義弘選手が失格となり、
先に決勝進出を決めていた弟・博幸選手とのビッグレース初同乗という夢はついえてしまいました。
しかし連日この兄弟の熱い走りはファンを沸かせ、レースを盛り上げてくれたのではないでしょうか。
決勝に乗る博幸選手に注目です。
またこの12Rでは、どでかい配当がつきました! 3連単(1着、2着、3着を順番通りに当てる買い方)で96万です!
この車券、何人くらい買っていたのでしょうか…。これもまた競輪の面白さですが。


共同通信社杯は本日8日が決勝です! 皆さん、お見逃しなく!


では3日目のレポートです。


共同通信社杯競輪(GII)3日目
準決勝3レースが行われ、決勝進出9選手が決定しました。
その準決勝戦は、競輪らしい決着が着きました。

10レースでは、4番金山栄治の男気先行が炸裂! 7番武田豊樹に捲られる可能性はあっても捲りに回れば、それこそラインで全滅の可能性もあります。「奮起する」意味が問われ、奮起した金山には、ゴール後、場内から大声援が送られていました。この辺が「?」と思われる方々がいらっしゃるようですが、自転車競技のような多人数で行う競技は、ほとんどにおいて何らかの暗黙の連係があります。ロードレースにおいては、チームで出場すれば、エースを勝たせるためにアシストは働きます。さらにトラックで行われるポイントレースを見ても、アタックをかけ逃げる場合は、他の選手と連係し、先頭交代をして、ラップしていきます。しかし、ポイント周回では、スプリント状態となり、ポイントの獲得を目指します。この暗黙の連係を守る必要性はありません。たとえば、先頭で走らない選手もいます。先頭で走らなければ、スプリント勝負の時に脚を温存しておけるからです。
このように競輪も、自転車競技の一つの種目なのです。それもかなり人間くさいレースが3分ちょっとの中に凝縮されているのです。

10R


11レースでは、今現在、競輪界で一番強い選手7番山崎芳仁選手の後ろを狙う2番手島慶介選手、それを守る9番佐藤慎太郎選手の攻防が見所になりました。さらにそれを捲るつもりだった荒井崇博選手でしたが、山崎選手の非常に上手いレース運び、また、佐藤選手のテクニックで、ラインをキープ。そのまま決まったレースとなりました。なぜ山崎選手が強いのかは、このレース運びの巧さにあります。特に先行した時のレース運びは、見事。冷静に周りを見ながら踏み込む力の緩急をつけ、ゴール前さらに踏み込めるパワーは他の選手にはまねできないものがあります。

11R


12レースは7選手が落車するアクシデントがありました。地元の雄、村上義弘選手は落車失格してしまいましたが、なんとしても、先行で決勝に進出する意気込み、気迫を感じるレースでした。それは、ラインにあります。村上選手の後ろを追走した7番加藤慎平選手の気迫のこもった残り1周での8番菊地圭尚選手に対するブロックでしょう。誰にも捲らせずにラインで、決勝進出を狙った気迫のブロック、さらに菊地選手の何としても決勝に行こうとする気迫のぶつかり合いが見られました。その結果、大量落車に繋がってしまったのですが、この攻防がなければ、競輪は面白くないものになってしまうと思います。落車はいけませんが。
ゴールは落車を逃れた6番榊枝輝文選手、4番室井竜二選手の1、2着、落車再乗しゴールした5番新田康仁選手が3着に入り、3連単は960010円という高配当となりました。

12R


決勝には、武田選手、室井選手、村上選手、北川選手、新田選手、山崎選手、佐藤選手、有坂選手、榊枝選手の9選手が進出。
勝戦はどのような展開になるのでしょうか。